冬の時期になってもセミの抜け殻が残っているのを見かけると、昔の思い出を見つけたみたいでなんだか嬉しい。
抜け殻に耳を近づけ、目を閉じる。
遠く青い空が広がり、ニイニイゼミの頼りない声が聞こえてくる。
昔は気がつかなかったけれど、セミの抜け殻って結構な期間残っている物なのですね。
森の中からヒグラシの物悲しい声も聞こえてきた。
んん、カマキリの卵跡が、すかすかだ。
調べてみると、カマキリタマゴカツオブシムシというカマキリの卵に規制する虫がいるようです。
カマキリタマゴカツオブシムシかどうかはわからいけれど、やっぱり生きていくのはキビしい。
足下に目を向けると、小さな小さなカタツムリの亡骸が横たわっていた。
生き物のなきがらは、やがて自然に帰っていき、土に帰る。
新たな生命のために。