のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

山里

丘に上がるとどこか懐かしい景色が広がっていた。 バイクを止め、水筒の中に入れてきたコーヒー取り出し一休みする。 旅するとき、先を急ぐのではなく ホッとする場所ではゆっくりと過ごすようにしている。 参道の両方が畑となっている向こうに 山寺への山門…

桜が語ること

通りがかったた谷は、枝垂れの古木が咲き誇る谷だった。 村の家々には大きな枝垂れが所々咲き誇り、遠くから 近くから春を知らせる。 人は暦をその土地土地の草木から読み解いた。 ある谷では、桜の花が咲くころが田に水を張る合図とし。 別の谷では、山の残…

途中下車

ぽっ。ぽっ。 里のぼんぼりに火が灯る。 ゴトン、ゴトン 春の山間に電車の音がこだまする。 目を向けると、名古屋から松本に向かう「特急しなの」が走り行く。 ふらりと、途中下車してみると 江戸の昔のに迷い込む。 木陰の水場にも明かりがともる。 桜は人…

色を紡ぐ

どくん、どくん 山が、森が動き始めた。 ゆっくり血液が流れ うっすらと肌を染め始める。 一つ一つの枝先から溢れだした小さな命は それぞれの個性的な色をもって生れ出る。 淡い草木の糸が体内から吹き出し 一本一本集めて糸を紡ぎ織り上げていく。 山奥で…

土の筆

筆のような「土筆」が一本ありました。 朝露にそっと浸して筆を持つ なんて書きましょう。 ランキング参加中写真詩ブログ、集え!

浮き立つ季節

空に向かって立ち登る。 大きく大きく背伸びする。 枝先では、小さな葉を出すと同時に 花も咲かしせわしない。 いつの間にこんな準備をしていたのかな。 足早に移り行く季節に心が浮き立つ。 そんな気持ちが大気から伝わってくる。 そんな気持ちを分けてくれ…

おはよう

大気が緩み 雪が解け地緩む 人は山野に繰り出し 笑い声がこだまする。 小鳥が歌い始め 花達も踊りだす。 空を見上げて大きく背伸びする。 あー よくねたな。 おはよう。

一歩

誰かが一歩を踏み出す。 すると道が出来る。 最初の一歩は、何も分からないし怖いけれど その一歩を踏み出す人しか見えない景色がそこにある。 続いて歩くのは容易だけれど できれば最初に一歩を踏み出す人になりたい。 あの丘の向こうへ あの頂の向こうへ …

天空の大地

孫田尾根の藤原岳山頂直下は急峻なガレ場が続く このダイナミックな風景もこの道の魅力 空に出ると、風雨によって作られた台地が特殊な環境を作り 四季折々の花々がひっそりと顔を出す。 ふと足元を見るとウサギの足跡が雪面に続いていた。 子の足跡をおって…

第六候「草木萌動 (そうもくめばえいずる)」

じっと縮こまっていた身のうちが外側に向かってはじけるように 草木たちが、一斉に芽はじける。 はらりと 衣を一枚づつ解きほぐしていく。 草木萌動 (そうもくめばえいずる)とは そんな様を表すことば。 春を感じるこよみの言葉 第六候「草木萌動 (そうもく…

最初はゆっくり、じっくりと

歩いてきた道をそっと振り返る。 森の木々は、葉を落とし地肌が見えているが 小枝の先に目を向けると、少しづつ、芽吹きの準備は始まっていた。 雪が解けた枯れ葉の隙間から、緑色の草花も、もういいかな? と、おそるおそる芽を出し始めている。 気温なのか…

春探し

冬が過ぎ、待ち焦がれた春が来る。 なごり雪が降り終わったら 春が来る。 おっかなびっくり。 顔を出したり、ひっこめたり。 少しづつ 季節は進む。 ランキング参加中登山

季節の端境期

どこまで行こうか。 テントも持ってきたが、どうも雲行きが怪しい。 何処で休み、何処で寝るか。 空を見ながら、気分を見ながら考える。 気ままな一人歩き。 何回目かの尾根の頂には、「草山」と小さなタグ 「草木」いい名前の頂です。 あと2-3週間もすれ…

大切につかうこと

谷向こうの、石灰の採掘場から休日だが、忙しそうに重機の音が響いてくる。 ともすると忘れがちだけれど、地球からの贈り物を使って今の私たちの暮らしは成り立っているんだと今更ながら思いを至らす。 有難いことです。 大切に使わせていただかないと。 石…

冬終わりのころ

石灰石の山へと登る道 ころんと、カタツムリのからが一つ転がっていた。 あっという間に1月が過ぎ、2月も日一日と過ぎていく。 地の雪は少しづつ解け始めた林に響く小鳥の声は 地鳴きからさえずりに変わっていた。 キキ 聞きなれない声に目を向けると、 サ…

節分の氷瀑散歩

小秀山の夫婦滝は冬には全面凍結する氷瀑となると聞いていたが 登山口までは雪道となるため、バイクではなかなかいけないなと 思っていたが、道路状況を確認してみると、今週辺りたぶん行けそうだ。 乙女渓谷の遊歩道の道は、2週間前に降った雪がかすかに残…

電車旅

せっかくなので、JR中央線から塩尻経由で名古屋へと乗り継いで帰ることにした。 のんびりと電車の旅です。 しばらくすると、雨霧が雪に変わり始め、木々が白く染まり始めた。 心地よい音を聞きながら車窓の景色を楽しむ。 移りゆく畑の作物 家々の風景 ひと…

高尾山 小原宿

高尾山の山頂をスルーして西へと足を向ける 多くの人が歩く道は幅も広く、整備され歩きやすい。 開店の準備に忙しそうにされている茶屋の椅子の数も びっくりするほど多かった。 さあ、下ろう。 城山茶屋を南に折れ、下る道は 暖かそうな頭巾をかぶっておら…

高尾山 天狗様のこと

おお! 天狗様だ。 道を変えると出会いも変わる。 高尾山薬王院の門をくぐると、凛々しい天狗様が迎えてくれた。 見上げる天狗様も迫力満点 悪いことしたら天狗様にさらわれるよ! 小さいころはそんな囁きが怖かったな。 微かに残っているお正月の雰囲気を楽…

高尾山 シモバシラのこと

東京、高尾山は、冬の花「シモバシラ」が見られることで有名です。 一度、冬に訪れてみたいとかねがね思いを温めていました。 ●シモバシラの自生地のこと 太平洋側の関東山地・東海・紀伊山地・四国山地・九州山地と帯状に連なっており植物地理学ではソハヤ…

京都一周トレイル 大文字山

さて、今回のハイライトは大文字山 南禅寺からの道をたどり始めて小一時間ほどで、京都盆地を見渡せる場所に出た。 ベンチもおかれて、のんびりと過ごせるくつろげる場所がそこにあった。 山頂で一服して、下っていくと大文字の火床となる急斜面にでた。 こ…

京都一周トレイル 京都疎水

清水山からいったん町に下り、おなかを満たして蹴上に向かう。 蹴上には、琵琶湖から引かれた疎水の出口となっている場所で この疎水ができたことにより、北陸から琵琶湖を利用して京都に入る 水運ができたとのこと。 琵琶湖から引かれてきた水運の標高と京…

京都一周トレイル 清水の山へ

稲荷山を下ると、真っ赤な青木のみが目を引く生垣に出会った。 その先には、中添天皇陵がなんだか寂しく鎮座する。 まだ開門していない泉涌寺を通り過ぎ右に折れる。 この辺りが分かりにくく、前回来た時はここを待っ過ぎ行ってしまったんだよな。 京都らし…

京都一周トレイル 稲荷山

役職定年を迎え、休みを取りやすくなった2023年 年始に1日休みを取り、11連休とすることができた。 家の掃除を終えた翌日、京都一周トレイル(東山コース)へと出かけてみた。 このコースは伏見桃山24.6kmのコースとなっているが、今日は「ふしみいなり」か…

くろんど園地 冬にこんにちわ

冬になるとこんにちはと、それまでひっそりとしていたが とても目立ち主張し始める赤い実があちこちに顔を出してきます。 この季節、そんな実を見を探しながら歩くのも楽しもの一つです。 枯れや部の中に目立つ赤色の実はサルトリイバラの実 実の中は、スポ…

師走のくろんど園地

小さな茶の花が咲き始めていた。 主張しない小さな花がなんとも愛らしい。 久しぶりに尺治の沢をくろんど園地へと向かった。 家の窓から見上げる里山は、古く共同管理されていた入り合い山で 薪を取ったり、山菜を取ったりしていたようで、 今でも一部は私市…

初冬の私市植物園

おでこと嘴クッキリとした姿が典型的なハシブトガラスだなー 忘年会のお知らせで私市に帰ってきた週末の事、久しぶりに付近を散歩して覗いた 天の川で、カラスが何かを見ていた。 カラスには、デコと嘴がスーッと一直線のハシボソガラスと クッキリと引っ込…

横河山 お腹いっぱい

さあ、飯にしよう。 最近は軽く済ますことが多いけど、今日はのんびり予定なので ラーメン作るわと、言っておいた。 出張続きだったので、冷蔵庫の中には白菜ぐらいしかなかったので あとは、登山口へと向かう地元のお店で、ナメコとトッピングを仕入れてみ…

横川山 古道を行くこと

南沢山に霧氷を見に行こうか。 会社の同僚と誘い合わせて「恵那山」北側の神坂峠へと向かったが 冬季通行止めのゲートをくぐったすぐ先からの道は凍っていた。 この道(林道霧ヶ原線)は12/16から冬季通行止めになる予定だが、 2週間前に降った雪が残ってい…

恵那 幸せ時

チェーンスパイクを装着して下る。 良い感じに食い込み安心感が増す。 キンキンに冷えた空気に指先が冷える。 次第に日が登り、森に日が入り始めゆっくりと ゆっくりと、気温が上がっていく。 この中で生きている動物は、この時をこの瞬間をとても楽しみに待…