のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

くまのみち「ゆるむとき」

くまの地方には多くの温泉がある。数万年前に沼地であった地は、地中奥深くからの力で岩盤が隆起し岩盤の縁に沿って温泉が湧いているという。 初日は十津川温泉の宿で、源泉かけ流しと山の幸の楽しみで始まった。 そして、旅の最終もやはり温泉で締めること…

くまのみち「参ること」

紀伊の半島の真ん中にぽつんと開けた場所がある。 人里から隔離された熊野の地に神が降り立ったのは遙か昔のこと。その痕跡を感じ、残り香を感じるように人々は峠を越え、尾根を渡りここに参る。 過去から未来へ、人の生活は変わろうが、川の流れのようにな…

くまのみち「雨水と石畳の風景」

少しずつ雪が雨に変わってくる。三寒四温を繰り返し、すこしづつ雪が溶けて山潤み始める頃 朝、麓の石畳はまだ乾ききっておらず、山中は靄が漂っていた。見上げる先の果無峠はまだ白い雪に覆われている。 「蟻の熊野詣出」と呼ばれ、とぎれなくこの道を通っ…

くまのみち「果無集落」

高野山から山々を越えて十津川の村までくると、熊野本宮大社への道は残りわずか。十津川にかかる赤い橋を渡り、果無峠に向かう道を踏み出す。 鬱蒼とした杉林の中、古道の道を一歩一歩踏みしめる度に、時を遡るような気がする。 急に林が開け数件の集落が目…

くまのみち「果無(ハテナシ)」

人がまだ自然とのつながりが深かった頃のこと年も押し迫る12月20日になると、「果ての二十日」といって人は家から出るのをためらったという。 昔々、大きな猪の主がいたそうな。その主は、ある時狩人にしとめられてしまった。 その主はたくさんの、命を…

くまのみち「十津川から」

R168、家のすぐ横を通るこの国道は一路南下を続け、太平洋に至る。今回、そのR168を通る、日本一長いバス路線を使い十津川を南下した。奈良県八木を発し、新宮に至る 半分の十津川温泉が初日の終点。紀伊半島への度はとにかく時間がかかる。何度か休憩を取り…

くまのみち「第三候:魚上氷(うおこおりをいずる)」

立春を迎えたばかり、暦ははや第三候にはいるころ南紀へ向かう道に、くまのみち「小辺路」の一部を選んだ。今回は十津川の果無(はてなし)の里から古道をたどることとした。 ■魚上氷(うお こおりを いずる) 川や湖の水ぬるみ、表面の氷が割れて魚が飛び出…

冬を生き抜くこと

何かいないかな。寂しい冬の林でキョロキョロしてみる。あれ、何か葉っぱにくっついているぞ。冬の虫探しは、葉っぱの裏や、倒木を探してみるとじっと冬ごもりしている生き物に出会えるかもしれない。 カサカサカサかさかさかさシロハラが葉っぱをひっくり返…

冬の森の仲間達

葉っぱが落ちた林ねっとりした粘膜に守られたトチノキの冬芽(とうが)がキラキラ光っていた。 冬の私市植物園の楽しみの一つは、虫眼鏡を持って冬芽とにらめっこ。 枝の先っちょを覗くと、そこには笑顔がある。 へんがお!!! じゃんけんぽん! あっちむい…

梅咲き始める

寒いねー いつも気になる狐の寝床(かってにそう呼んでいるだけ)を覗いてみたけれど、今日も誰もいない。 この木の洞、草が敷かれていて、ぜったい誰か寝ているよなー いつか出会いたいなと思っている。 少し梅林によってみようかな。冬の私市植物園は人影…

春立つ

■立春 旧暦正月、寅の月の正節で、新暦二月四日の頃 節分の日の翌日をいう。 冬と春の分かれ目ににあたり、天文学的には太陽が黄経315度の点を通過する時をいい、この日を年越しと考える風習がある。 新しい年を祈る。 春を喜び、新しい年に感謝する。 日…

ほのぼの冬林

空から降り注ぐ柔らかな光が降り注ぐ冬の林 かさかさかさかさシロハラが枯れ葉をひっくり返す音が響く 順々に小鳥達がついばみ少なくなっていく色とりどりの木の実達おいしい頃合いなのか 日持ちする実を選んで残しているのか。毎年、小鳥がついばむ頃合いは…

月隠れる時

亥の刻、寒空を見上げると、光り輝いていたお月さまが黒く染まり始めていた。 おい今日の月はなんだかおかしくないか。一人、また一人、空を見上げ心配そうな顔で囁き合いはじめた。 じっと、じっとその不思議な姿を見ていたら、ふっと体が軽くなり、真っ暗…

広から大阪へローカル線の旅

一度やってみたかった列車の度地元呉の「広」から「大阪」への400km弱の鈍行列車の旅に出た。なんだか素敵な電車が来た、二両編成で一両は自由席でよかった(^_^;) 新幹線ならほんの2ー3時間のところを、倍以上の6ー7時間をかけてのんびりゆく。そういえば、か…

故郷のこと

両親が元気なのをいいことに、気になりながらも、何かと忙しく(仕事に・遊びに)、2年ばかり顔を見せていなかった気がする。すこし時間ができたので出張帰りに、帰省することにした。 この町に帰ってくると、いろいろな思い出が湧き出してくる。故郷とは、…

第七十一候:水沢腹堅(さわみず こおりつめる)

四十数年ぶりの寒波だと騒いでいた。確かにいつもとは違う寒さだ。でも今は大寒、一年で一番寒い季節 そうだ、私市植物園のシモバシラが花をつけているかもしれない。 いてもたってもいられなくなり、出社を遅らせることにした。(^_^;) セコイヤの森の池の薄…

笑顔の雲辺寺「ごちそうさまでした」

祈りとは、他者を思うことから始まった。他者の体を思いやり。他者の喜ぶ顔をみたいため、みなは神に祈る。 四国最高峰の雲辺寺今日は、ここに無事にみなで集えたこと。みなで一緒に食卓を囲めたことをささやかに祈りたい。 今回は、和博さんが土佐の田舎料…

雪の雲辺寺「五百羅漢」

空海という人はどんな人だったのだろう。人間の能力、可能性はどれだけ広いのだろう。私たちの今と同じ人なのに、とても大きな存在に思える。 雪の山道を上りながら二時間強、そろそろだよ。先行する和弘さんがつぶやいた。 なんだこれは。今も昔も同じ時間…

雪の雲辺寺「予定変更」

今回の四国訪問は久しぶりに関西からはトミーさんと一緒での行動となった。当初の訪問予定は梶ヶ森だったけれど、先行車の立ち往生で急遽予定変更、前から一度は訪れてみたかった雲辺寺にUターンすることとなった。さて、どんなところなんだろう。 ■雲辺寺(…

第六十八候 水泉動(しみず あたたかを ふくむ)

この冬一番の冷え込み。 水道管が久しぶりに凍った朝、窓の外からはカワラヒワの可愛い声が響く。 寒い中ほっと心が緩みます。 暦は日一日と進み、暦の上では、土の中では少しずつ氷が緩み始める頃となる。 そうだ、もうそろそろ春ジャガを植える準備を始め…

少し遅い新年会のこと

年末にお世話になった友人は、お正月も仕事とのこと。新年会しようよと、一升瓶抱えて押しかけた。年末に読んだ小説に出てきていた「秋鹿」すっとして飲みやすく、おいしい。 年初からよいお酒に出会えました。出会いってお酒も人も同じように不思議。人のあ…

まっすぐ

小さな小さな卵が生まれたよ。 小さな赤ちゃん生まれたよ。 小さな命が生まれたよ。 小さな命は一歩一歩あるきはじめた。 前を向いてあるき始めた。 もう大丈夫。 一人でまっすぐ前を向いて歩いていこう。

第六十七候:芹乃栄(せりすなわちさかう)

春の七草の一つ「芹」 小さな水場で小さな芽を出し始めていた。 今は寒の入り。 寒さはこれから一段と厳しくなるが、寒さの中でも力強く命が育まれている。 朝、大気がきりりと引き締まり。 身も心も縮こまり、朝日が登のをじっと待つ。 こんな寒い中でも、…

冬の林の楽しみ方

緑色が少なくなった冬枯れの森は赤い色がよく目立ちます。 耳を澄ましていると、小鳥たちの騒がしい鳴き声がだんだん近づいてくる。 混群だ。 この季節、メジロ、シジュウカラにエナガ、コゲラ達が数十羽集まって混群を作って行動する。 囲まれた。 動くな。…

無水鍋のこと

「無水鍋」という鍋を知ったのは数年前 田舎である広島で昭和28年からデザインも変わらず職人が削りだしで作り続けていると聞き、興味を持った。 あれから数年、今年ふとした事から仕事の空き時間に入った雑貨屋さんに実物が置いてあり、手に取ったらその…

元旦散歩

今年はどんな一年になるのだろう。 それぞれの胸の中の色んな思いを受け止めて、新年の日が昇る。 朝日とともに起き出して、裏山に初詣。 昨晩降った雨も上がり、快晴のお正月は気持ちがいい。 たまにすれ違う親子連れは、恒例の初日の出登山の帰り道かな。 …

森の子どもたち

ようこそ森の展覧会へ ことしも植物園の森で展覧会が開催された。 あれ。 静かな森に、楽しい笑い声 とことことこ。 木々の中に溶け込んだ人形たち動きだした。 いろんな顔の子どもたちが集まってくる。 ちょっと、にらめっこしてみようか。 にらめっこしま…

冬至の頃

冬至を迎えた里山の草木は枯れ草色に染まっていた。 ジイソブ(ツルニンジン)もヨボヨボになっていた。 ツンツンと指で触ると、ひらひらと種がこぼれ風にのって散らばった。 虫の姿もめっきり見なくなった。 昨日の寒さで、力尽きた女郎蜘蛛が自らの糸にか…

芳山(ほうざん)

土に命をつぎ込む不思議な技を人はいつ編み出したのか。神から教わったのか。 土への命の吹き込み人無から生を生み出すもの人 ここの土は私から三代前のじいさんが残してくれた土なんだ。大切に使わしてもらっている。 不思議な力に間に導かれ門をくぐった。…

休養日

冷たい雨が朝から降り、ぽっかりと休養日ができた。日常使いの酒器がないかぶらり町を散歩してみることとした。 ここは焼き物の地、登り窯と呼ばれる釜が今なおあちこちに点在する。そして町全体が焼き物の匂いに囲まれていて何だか微笑ましい。 登り窯を実…