のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

母なる水瓶に見守られ

琵琶湖の西側に連なる比良山系最高峰「武奈ヶ岳
「今日は一日しぐれだな」
「冬型の天気だし、仕方がないな」と駅員の方達が山を見上げて世間話をしている。

比良山系は、日本海側と太平表側の気候の境目にある場所で独特の植生が育つという。
そんな植生を見るのも今回の楽しみ。

天候は回復に向かう方向ということ。

後ろを振り返ると、谷間の木々の間から母なる水瓶「琵琶湖」が暖かく見守ってくれ、
不思議な安心感を感じます。

青ガレと呼ばれる、青い大石の大河の両脇も両脇から迫ってくる炎に照らされています。
青・紅・琵琶湖の景色に囲まれ、時の流れを忘れ佇んでしまいます。


山の神様が暖かく見守ってくれているのでしょうか。
時折雲の切れ間から青い空が見え始めました。

変化の時。
ほんのりと頬を染めた娘のように、ほんのりと色づき始め、雨に濡れてため息が出そうなほど美しい。
この山を覆っている微妙な色はなんと表現すればいいのでしょう。
これは、この場に立ってみないとわからないのかもしれません。

金糞峠(かなくそ)からの景色は、江戸時代の絵師「歌川広重」も描いたという。
厳しい峠を越えて目の前に広がる、琵琶湖の風景には、古来から人々をほっとさせる気持ちにさせるのでしょうね。

さあ、ここを少し下る谷沿いが今日のねぐらです。(^^)
週末の金曜日。
誰もいない静かな山の中でゆっくりとした幸せな時が流れていきます。