山の辺の道は「万葉の道」としても知られています。
お正月ですし、すこし雅な散歩と行きましょう。
■山吹の立ちしげみたる山清水
酌みに行かめど道の知らなく
■ぬばたまの、夜さり来れば巻向(まきむく)の、
川音(かはと)高しも、あらしかも疾(と)き
(作者不明)
■三輪山の、山辺まそ木綿(ゆふ)、
短木綿(みじかゆふ)、かくのみからに長しと思ひき
(高市皇子)
■大和は国のまほろば、たなづく青垣
山ごもれる大和し美わし
(古事記)
■狭井河よ雲立ちわたり畝火山
木の葉騒ぎぬ風吹かむとす
(伊須気余理比売)
■玉かぎる、夕さり来れば猟人(さつひと)の
弓月が岳に霞たなびく
(柿本朝臣人麻呂)
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■あしひきの、山川の瀬の
響るなへに弓月が嶽に、雲立ち渡る
(柿本人麻呂)
■葦原原のしけしき小屋にすがだヽみ
いやさや敷きてわが二人寝し
(神武天皇)
■山の辺の道ははぶけく、帰路の上に
乙木(をとぎ)の鳥居、朱に立つ見ゆ
(東畝)
■月待て嶺こへけりと聞ままに
あはれよふかき、はつかりの聲
(十市 遠忠)
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■うち山やとざましらずの花盛り(宗房:松尾 芭蕉)
かつては盛大な寺社であったこの場所には、今は何もない。
ただ、ぽつりと池があるだけ。
内山永久寺跡