のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

杉と桧

花粉症の方にとっては厳しい季節が到来しますが、杉と檜は日本建築には欠かせない木材です。
古くから寺社仏閣にも使われ、今でも数千年前の柱が日本全国に数多く残っており、まさに木の国だと思います。
杉と檜って同じように見えますが、よーくみてみると違いが見えてきます。
■幹
こうして並べてみると、樹皮の違いがよく分かります。
どちらもくるりっと皮を向き、屋根材などに利用されます。

檜皮葺の屋根って、とてもいい雰囲気を持っていますね。
雨上がりに屋根から立ち上る蒸気。
何とも言えない佇まいを感じます。
 南禅寺にて

■葉
子供の頃、杉の葉、松の葉を風呂の焚付によく集めていました。
近頃ではそんな需要も少なくなり、枯れた葉は腐りにくく、よけいに下草が生えにくくなってきているのでしょうね。
杉の葉はトゲトゲ、檜の葉は、人人人ですね。

■花
杉の花が開いて沢山の花粉が今から出てくるのですね。

人が自分で自然界に投げ込んだもの、それが自分たちに跳ね返ってきている。
自然の許容値を超えてしまっうと、そこには何も住めなくなり、生活もできなくなる。
それは巡り合いの世界だと思います。
 青山奥山にて
自然林の中に、ぽつりぽつりと巨大な杉が生えている。
それを大切にいただく古来からの付き合い方。
決して出過ぎないように。
 武奈ヶ岳にて