のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

朝の露

大気の中に水は姿形を変えて、出たり入ったりすることが出来る。
いや、逆かもしれない。
大気が、水を優しく包んでいるのかもしれない。

夕方に止んだ週末の雨。
雨雲は東に去り、快晴の夜空となり朝方はひえこんだ日曜日。
早朝の野原に出てみると、素敵な光景がまっていた。

■大気
無くてはならないが、普段は当たり前で気づかない存在。
大気という不思議な性質をもった私達を包み込む気体。

■飽和
昼間暖められた大気は膨れ上がり、沢山の隙間が出来、出来た隙間に
水分が入り込む。
しかし、誰もその姿を見たことはない。

■凝縮
夜気によって、冷やされた大気は、風船の空気が抜けたように縮みこむ。
すると、いままで隠れていた者達がポツリポツリと顔を出してくる。

小さな小さな、水の粒となって。

■変化
水というものは本当に不思議な物体だ。
平地の大気圧では100度という温度で沸騰し、蒸発を始める。
また、零度で固形化が始まる。

個体から液体。
液体から気体。
目に見えたり見えなかったり。
場所を変え、時を超え。

生き物を潤すだけでなく。
暖かく優しくつつむ母なる水は、
命があるかのように、動き続ける。