のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

春遊山(夢の跡)

天気が思わしくなく天気次第だねということで、太平洋側から四国山脈を越え瀬戸内海川へとひたすら走る。
目指す場所は、新居浜から入る西赤石山です。
この付近の地形は非常に急峻で、中央構造線と太平洋プレートが押しあい、削られてできた非常に珍しい地形だという。
前年ながらやはり山頂付近は悪天候の模様。
登山口となる別子銅山をめぐる、産業遺産巡りを楽しむことにしました。

ここ別子銅山は素晴らしい景観と共に、”銅”という人間にとっての宝物を体内に宿していた。
人の欲望が容赦なく、別子山を蝕み、辺り一帯は禿げ山となり、川には有毒成分が流れだし、今でも魚の姿は見られないと言う。

地下にはありの巣のようにほじくり返され、なんと全長700km。
深さは海水面以下1kmの深さまで沈み込み、日本人が到達した一番深い場所だということです。
 
いまでは、ひっそりと静まり返った夢の跡。

劇場や小学校が立ち並び、深い山中には、多くの人々が暮らした。

でも、ここに集まった人々はいろんな事情を持った人だったんだろうね。
和宏さんがぽつりという。

沢山の人々の思いの詰まっているであろうこの深山の町は、閉山から数十年が立ち、すべては大神の、み心のまま、ゆっくりと姿を変えつつあります。

先人たちの根気強さに気づかされ。
自然の治癒力のすさまじさに気づかされるすてきな場所。

また一つ、お気に入りの場所が増えました。