のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

テイカカズラ

雨上がりの森。
どこからか甘い香りが漂ってくる。
ぽとり。ぽとりと。風車のように舞いながら、テイカカズラの花が落ちてくる。

テイカカズラの葉は、「異形葉」といい、林床の小さいうちは濃い緑の葉に白い葉脈が浮き出る。

木に付着根で立ち上がり、樹上に生活場所と移すと、葉は大きくなると同時に、緑も薄く、白い葉脈もなくなる。

思えばブログを始めたのは、冬に出会った、不思議な種から始まった。
なんだろう。
この不思議な種は。
そんな不思議な出会いでした。

付着根で這い上がるテイカカヅラは、木を締め付けず、枯らすことは殆ど無いという。

甘い香りに誘う狙いは、どうも夜の蛾らしい。

でも、安易に口を突っ込むと、引っこ抜くのが大変な構造とのこと。
小さな蛾は、そのまま、口が抜けなくなって動けなくなってしまうという。
すこし、怖い花のようです。


雨上がりの山道で、甘い香りを放っている小さな花は、光を求めて、上へ上へと必死に伸びていきます。