のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

梼原散歩「楽しい時間」

何にもないところだけど。
なんでもあるところ。
私はそう思う。

どんどん食べてね。
隣のおんちゃんが仕留めた、猪肉を焼き。
仕入れてきた海の幸と交互にほうばる。

お母さん、そんなに食べれません(^_^;)

しかしこの、手作りの焼肉のタレ、美味しいですね!

昔はね
お母さんの昔話に聞き入る。
みんな助けあって、暮らしていた。

藁葺き屋根は、山向こうに茅場があり、2年毎に順番に村全体で吹き替えていった。
背中いっぱいに茅を背負って、運んだもんだよ。

塩以外には、なんでも自給自足。
どぶろくや、焼酎もつくってた。
反物から着物を作り、何度も何度もつぎをあてながら使ったものだ。

山で切った木は、ワイヤーに吊るして谷を越え運び出した。
夕方の最後の木には、職人が一緒にのって降ってきたもんだよ。

お腹いっぱい食べて、ひと寝入り。
そして、ホタルを見に行って。
風呂入って。
帰ったら、おんちゃんがしし汁を届けてくれた。
本当に、みんなのあたたかい気持ちが嬉しい。

翌朝起きると、こんどは、昨日仕留めたという、鹿肉が届きました。
うわ!
うまそー

血抜きも完璧!
おんちゃんって凄いな。

お別れに、お母さんが作ってくれた、「菜めし」
教えてって言われてもね。
目加減だからね。(^_^;)
うまい!

心もお腹も、満腹です。