◆繋ぐこと
五穀豊穣を八百万の神に感謝する秋祭りの夜は、半月の光の元、元気のよいかけ声とともに始まった。
久しぶりやのー。
年に一回しか顔をあわさない面々もいる。
女の子はだめ!
頑固者、時代遅れと言われながらも、私市のだんじりに乗れるのは、頑なに、男の子だけ。
だんじりの腹の中から響く、太鼓と鐘の音が、小さな胸に届いてくれると思いながら。
小さな女の子に少しでもかっこよく見てもらえるよう。
見栄をはり、精一杯に威勢をはる。
さあ、いくぞ。
神に届けと、小さな境内の中を縦横無尽に駆け回る。
◆力あわせること
だんじりの加勢に参加するようになって今年で8年が立つ。
一人では、まんじりともしない、巨大なだんじり。
「どんどん、どこどこ、どってぃんしゃん」太鼓とかけ声に合わせて皆で力を合わせると、あら不思議。
かるーく動いてしまう。
でも、すこしでもかけ声と太鼓の音がずれて、みなの意識が合わないと、ぐっと、止まってしまって動かない。
力を合わせるって、こう言うこと。
毎年身を持って感じることです。
さあ、最後は私市だんじり名物360度回転だ!