瑠璃色のオオイヌノフグリが、次々と花を咲かせる季節になりました。
春風を感じながら、ゆっくりと目線を下げていき、地面にそっと頬をつけ、目を閉じる。
喜びに震える小鳥たちのさえずりに耳を澄ます。
気持ちがいい。
そっと、薄目を開けると春色のじゅうたんがどこまでも続いている。
二本の小さな角を大空に伸ばし、春色のコートをまとう小さな踊り子。
おひさまと共に花開き
春色の衣を両手いっぱいに開き
おひさまと共に散っていく
一日限りの短い命
だからこそ、この春色の小さな花はこんなにも私の心を引き付けるのだろうか。