のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

松山城

「城は、松山城という。城下の人工は士族をふくめて三万。その市街の中央に釜を伏せたような丘があり、丘は赤松でおおわれ、その赤松の樹間がくれに高さ十丈の石垣が天にのび、さらに瀬戸内の天を背景に山荘の天守閣がすわっている。古来、この城は四国最大の城とされたが、あたりの風景が優美なために、石垣も櫓も、そのように厳つくはみえない。」 ー坂の上の雲 司馬遼太郎

坂の上の雲を読み、再訪してみたかった場所ですが、少しの時間を見つけてお城を散策することができた。

その昔は禿げ山立ったようですが、いまは鬱蒼とした樹林帯になっており、春の日差しがさわやかに差し込む登城の道となっている。

小説を読んで思い描いている場所を訪れると、その場所に初めて訪れた気がしない。
その時代に、その時に迷い込んだ錯覚におちいることがある。
それがまた楽しい。

春うららかな散歩であった。