のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

啓蟄(けいちつ)の畦道


とんとんとん。
とんとんとん。
もう春だよ出ておいでと、誰かが戸を叩く。

命あるもの、いっせいに目をさまし空に向かて大きな背伸びを始めるころのことを
古の人は「啓蟄」と呼んだ。

啓は「ひらく」、蟄(ちつ)は「土中で冬ごもりしている虫」
日が長くなり、暖かな日には、小さな虫たちがおっかなびっくり顔をだす。

もういいかな、出て行っても大丈夫かな。
まだまだ。
もう少し寝ていたほうがよいかもね。

春一番を告げる花たちが満開になるまで、あと少し。
ほんの少しだけ、暖かな布団の中で待っててごらん。

ちゃんと、起こしてあげるから。
心配しないで、もう少しお休み(^.^)
春は逃げないよ。