のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

そのものの名前は

かつて広大な寺社林を有した古刹「獅子窟寺」の近くに、八丈岩という大岩があり
ちょうど、木々の梢とと同じ目線での風景を楽しむことが出来る。

カシなどの常緑樹、コナラなどの落葉樹、そして盛りがすぎた山桜の赤い葉など
さまざまな木々達の織りなす春の絨毯が目の前に広がります。

■名前
同じ緑系の色でもいろいろな色の名前がある。
萌葱色(萌黄色)
若草色(わかくさいろ)
山鳩色(やまばといろ)
鶸色(ひわいろ)
鶯色(うぐいすいろ)
苔色(こけいろ)

古人は、様々な様態から名前を感じ取り、名前を分けてもらってきた。
ひとつ、ひとつ。

そのものの紡ぎ出すことばを真摯に見つめ、寄り添っていたからこそ
そのものの名前をもらえたのだと思います。

八丈岩の上で大の字になって目を閉じる。
森の小さなささやき声が、すこし大きくなった気がした。

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