「こんにちは」
「こんにちは」
なんどか呼びかけ、呼び鈴を押して顔を出してくださったのは、この地に住む気さくな「たけこさん」
たけこさんは、以前この里でろくべいさんご夫婦がいろいろとお話を聞かせていただき、お世話になった方。
たけこさんに合うのも、二人の楽しみでもあったようです。
今回も、お茶をいただき、いろいろとお話を聞かせていただいた。
去年までは4件の家に人が住んでいた高開の里だけど、昨年したの方がお亡くなりになり、3件となった。
子供さんが通ってはいらっしゃるとのことですが、人が住まなくなった家や畑はすぐに山に取り込まれてしまいます。
「隣の家もきれいにしているからね」と、石垣の草を取り、木の枝を払い、畑を手入れする。
そんな人々の暮らしがこの、なつかしく人を包み込む景色を作りあげている。
大切にしたいけれど、いつかは森に帰って行くんだろうな。
そんな風に思った。
いろいろとお話は尽きませんが、そろそろお邪魔いたします。
寂しそうにろくべいさんがつぶやいた。