裏山を見上げると、枯れ草色だった木々が緑に染まっていく。
あの場所ではどんな変化が起こっているのかな。
久しぶりに「くろんど」の里山に分け入ってみることにしました。
ムシャ、ムシャ、ムシャ
お腹をすかした生き物たち。
あちこちで柔らかいごちそうを、待ってましたとばかりにかぶりつく。
見えないところでも、何かが起こってる予感がする。
一般のハイキング道とは違う、数十年前に廃止された道をゆく。
ほとんど人がとおらないこの道は生き物の匂いで溢れかえっていて、
結界の中に入っていくような気がします。
生き物の気配を感じながら尾根に出る。
このあたり尾根は、花こう岩が露出していて痩せており、植物の生育には非常に厳しい条件です。
でも、そんな厳しい条件に育つ一つの植物がこのコバノミツバツツジです。
この時期、尾根伝いにピンク色のトンネルが出来上がり
通るものを両側から祝福の拍手としてくれる。
狸に狐にイノシシ。
そして人も。
分け隔てなく迎えてくれる優しいトンネル。
幸せを分けてくれる、トンネルです。