明けまして、おめでとうございます。
森の主にまず挨拶です。
しばし目を閉じ、心のなかで囁いてみる。
私達を入れてもらえますか。
よく来たね。
優しく、そう言われた気がした。
主の許しを得て、森の奥へ奥へと分け入っていく。
ゆっくり。
ゆっくり。
白い霧と、淡い雪
乳白色の空気が体を包む
ここはどこだ。
声が出ない。
別の世界に入り込んでしまったのかもしれない。
こっちにおいで、こっちにおいで
奥へ奥へと、何かが誘う。
何かに導かれるように、奥へと進む足を止めることができない。
ああ、美しい。