のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

山上の妖精たち(堂満岳〜武奈ヶ岳)

春の遊山の楽しみは可憐な野花と出会うこと。 ワクワクの心を持って動いてみると、ちょっとした出会いが待っていました。 ■バイカオウレンオオゴカヨウオウレン 去年、牧野植物園で初めて出会って、その繊細さに魅了されたバイカオウレン。 切り立った崖の縁…

光りに包まれて(堂満岳〜武奈ヶ岳)

比良山系堂満岳(どうまんだけ)から武奈ヶ岳に1泊2日で出かけて来ました。 今回は、登り始めて脇腹が痛くなって、少し登っては寝っ転がってお昼寝の超スローペースでの遊山。。 でも、見上げるたびに、光の中に入っていくような素敵な光景に出会うことが…

色とりどり植物園

空を見上げると新緑が広がる新緑の季節がやって来ました。 天上も足元も、小さな草花が広がります。 まさに、草木草花は今、一斉に花開く季節。 =ヘビイチゴ= 今年はスミレがとても多い気がします。 小さなスミレが星団のようにポツリぽつりとまばらに広が…

タンポポ咲く園

私市植物園のゲートをくぐると、目の前はタンポポの黄色い絨毯が広がっていました。 思わず、うわーって声が出る。 聞いてみると、園内を調査したら90%(たしか)がカンサイタンポポだと言う。 町中では、セイヨウタンポポが勢力を増し、カンサイタンポポ…

穀雨(こくう)

田畑の準備が整い始め、それに合わせて降る春の雨。 穀物の成長を助け、実りをもたらすこの季節の雨に人々は感謝し、こう名付けたのでしょう。 今年の穀雨は20日、夕方から暦通り雨が降り始めました。 日が昇るとともに次第に雨は小振りになり、靄が木々に…

桜の里「私市」

土手向かいに、打ち上げ花火が打ち上げられると、里山のサクラの花見も終盤に差し掛かります。 毎年、この大きなカスミザクラが咲き始めると毎朝、窓の外を眺めるのが本当に楽しみです。 見上げると、裏の山々にも霞の桜がぼんぼりのように、ほのやかな明か…

桜山のコレクション

私市植物園の桜山には、ソメイヨシノはありません。 それは、日本の桜を愛した「笹部新太郎」氏が設計されたためだと言います。 =新錦= 氏は、日本古来種にこそ桜に魅力を感じられたのだと思います。 単一のソメイヨシノの景色も確かに美しいのですが、日…

寒の戻り

あの春の暖かさは何処に行ってしまったのかというほど、先週末から異常に冷え込みが続きます。 こんな現象にもきちんと名前が付いている。 ■寒の戻り(かんのもどり) 暖かくなった頃、一時的に以上に寒くなること。 寒が明けた立春以降の寒さを示す。 そん…

カスミザクラ

■カスミザクラ 別名「ケヤマザクラ」とも呼ばれている、自生種です。 萌黄色の木々の中に花開く淡い雲沸き立つようで、ほっこりと心を温めてくれる桜です。 ■カスミザクラとヤマザクラの違い とちらも山間に自生し、何が違うのかよく分かっていなかったので…

胡蝶花舞い始めた里山

薄暗い林の中でひっそりと、胡蝶が舞う。 はるか昔に海を渡って来た春を告げる淡い植物は、 沢山の人々に愛され日本中に蝶のように舞い広がってきた胡蝶花は、 日本の春の風景の一風景になっている気がします。 ミツバツツジのランプが次第に明るさを失い始…

春の紅葉

春の紅葉という言葉を教えてもらった。 私たちは太陽からまだ電気や熱しか取り出して使うことしかを知らない。 でも、植物たちは、水と光から食べ物を作る出す能力を持っている。 この特殊能力の正体は、小学校で習った「葉緑素」。 またの名を「クロロフィ…

生き物蠢き始める

筍が顔を出し始め、沢筋を歩くと沢山の羽蟲が飛び交う。 季節は、生き物たちが活発に活動する季節に入りました。 草むらでは、小さなガガンボ達が交尾を行い。 まだまだ小さなキリギリスも、いっちょまえに長い触覚を伸ばしている。 岩陰の割れ目から、脱皮…

萌黄色から若草色へ

若草色「あざやかな黄緑」 まだ寒さが残るころ芽を出し始めた若草のような明るい黄緑のこと。 平安時代の襲(かさね)の色目いろめの名でもあり、表は薄い青、裏は濃い青など。 萌黄色「つよい黄緑」 草木の若い芽が萌えいずるような、わずかに青みがかった…

ツツジの花見

■コバノミツバツツジ 里の桜が散る頃、くろんどの尾根づたいはミツバツツジの淡い赤紫色のトンネルに包まれます。 砂肌が露出し、植物の生息には厳しい環境である尾根伝いは、植物たちが生き抜くには非常に厳しい条件です。 そこで生きていける植物は、限ら…

仙桜

仙桜(センザクラ)と名付けられて、樽味の大桜は、桑畑の跡地にひっそりと佇んでいました。 今は、放置された桑畑。 そして、お蚕さんを育てた蚕蔵。 かつては、汗水流しながら、この大桜を見上げたのでしょう。 いろんな物語を見てきた、樹齢は千年にもな…

桜の国

日の国は桜の国。 みんな桜が大好きです。 南国からあふれ出た春の光が、少しずつ広がっていき、かけ上っていき、日本中が柔らかな光であふれかえります。 最近、あちこちを駆け回る日々が続いていますが、まるでタイムマシンに乗って過去や未来をのぞいてい…

飛んでいこう

里の桜の終わりと共に、人々のお祭り気分もひと段落する頃、里のおやまの木々が、一斉に目覚めます。 森全体が淡い色に包まれ、風に揺られ歌を歌う。 ◆全体をみる 普段はまったく動きを感じることはない木々たちが刻々と成長を続ける。 昨日とは違う姿、違う…

花の島

国生み神話の島に朝日が登る。 四国徳島に向けてひた走る早朝の高速道から見る山並みは、桜色に染まっていました。 こんなにも山々がこんもりと桜色に染まっているのは初めて見ました。 走っても走っても、桜が続く。 仕事帰りに神話の国、淡路島をゆっくり…

萌黄色

春の嵐がやってくる。 台風並みに発達するという爆弾低気圧がやってくた週末。 桜の花びらも一気に吹き飛ばされて、あっといまになくなってしまいました。 今週もう一回お花見できるかなと思っていたので少し残念です。^^; この一週間で一気に若葉が芽生え始…

衣替えの頃

森が衣替えの季節を迎えました。 人知れず、楠などの常緑樹も今が生え変わりの季節。 常緑樹は3年周期で落葉するため常に葉があるように見えます。 その仕組はこう ・今年の葉っぱ →春芽生える ・去年の葉っぱ →そのまま残る ・一昨年の葉っぱ→今年生え変わ…

春の妖精

柔らかい日差しが枯葉をやさしく温め始める頃、暖かな枯葉の布団の隙間から、可愛らしい妖精たちが顔をのぞかせる。 雪割草。カタクリ。イカリソウと走馬灯のように駆け抜ける妖精たち。 木々の芽が膨らみ、若葉芽吹き始める頃には静かにその姿も消えていく…

すずめ すまして すみれのかんむり

「す!」 「すずめ すまして すみれのかんむり」 「はい!」 4月に入り、お日様が地面を温め始めると、すみれの花が目を覚ます。 すみれを見ると、子供が小さい頃に楽しんだ、ぐりとぐらのかるたを思い出す。 くろんどの野山、街の道端の片隅と、あちこちに…

のんびり花見

桜に桃。プラムと、今が花盛り。 大勢でワイワイ騒ぐお花見もいいけれど、静かな植物園の桜山では、のんびり花見が醍醐味です。 お弁当と土佐鶴持って出かけます。 うららかな日差しに誘われて、あちこちから笑い声が聞こえ、楽しい時をおすそわけ。 ほろよ…

夜空に輝く枝垂れ桜

春分の日を過ぎて、日一日と夕暮れが遅くなってくる。 黄昏の枝垂れ桜を楽しむことができるのも、夜間開園があればこそ。 白い花びらのレース状のカーテンが時折吹く肌寒い風にたなびく。 夜の帳がおり、闇が桜山を包み始めるとどこからともなく、切ない三味…