のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

アオキのこと

いつもは気にも留めない、地味だけど結構あちこちにあるアオキ 大きなつぼみが割れて開く春の芽吹きの時はなぜかいつも気になって見入ってしまう。 四つぽつぽつと目立つ花があるのが「雄花」 真ん中に一つ、ぽつんとある花が「雌花」 アオキは雌雄異株 去年…

ぽかぽか陽気に誘われて

じっと小さく縮こまっていた衣をはらりと払い、森の命は、何かにせかされるように一斉に目覚め始める。 薄暗かった森は、一気に華やかになる。 この時期の森の散歩は本当に心がほぐれる。 一回りしてみようかと思ったけれど、どうも人が多いようだ。 山に入…

春分の日のカタクリ散歩

春分の日、鳩吹山のふもとに群落するカタクリを訪ねることにした。 里山ではすでに桜が咲き始めていた。 二週間前に除いた時には、まだ固かったつぼみは、暖かな陽気に誘われて一気に花開いていました。 それにしても、これほどの群落とは。 地元の方々や、…

小春日和

とことことこ お日様ぽかぽか 人の心もぽかぽかしてくると 外にのんびり散歩に出かけたくなる。 あついよ 落ち葉の布団ももういらないかな。 ぽかぽかのお日様に照らされて小さな瑠璃色の花が、大きく大きく 背伸びをしている。 春だなー

竜ヶ岳「風のこと」

急坂を上りきると、眼下に伊勢湾が広り、南に向けて鈴鹿山脈が延々と続く景色が目に飛び込んできた。 そして、立つ場所は竜ヶ岳につづく道は、なだらかな笹原が続く。 やっぱり稜線は強風が吹き荒れている。 出来れば、新緑のころ一泊してみたい場所、「セキ…

竜ヶ岳「石榑峠のこと」

春嵐が通り過ぎた翌日は、晴天だが風が強い。 こんな日は、低山の森の中がいいんだろうけれど、もう一つ行ってみたい所があった。 ■いなべの山々 鈴鹿北部の「いなべ」界隈は、右から左に向かって藤原岳、銚子岳、静ケ岳、竜ヶ岳と続く。 ■竜ヶ岳(1099.5m)…

空を見上げる

今年に入って通い詰めている鈴鹿の北部山域 雪が解け、春がどんどん近づいてきた。 寒さに凍えていた木の芽が、お日様に照らされてほころんでくると 人の気持ちもほころんで、笑い声が聞こえてくる。 山を歩くようになって、季節の移り変わりをとても強く感…

藤原岳「孫田尾根の道」

藤原岳に登るのは、表道(大貝戸道)と裏道(聖宝寺道) が一般的で、これまでは電車の便の良い表道をこれまで登っていたが、この日は孫田尾根を歩く。 大貝戸道の大体二倍と距離は長いが、自然林が多く人も少ない。 地図でも点線の道で、看板にも難路とある…

藤原岳「笑い声」

福寿草が多く咲くことで有名な藤原岳 一度この季節に訪れてみたかった山の一つです。 山頂直下の林の中には、あっちにも、こっちにもと沢山の福寿草が顔を出し始めていた。 森が眠り傘覚めるのともに、ゆっくりと花開き、眠りから覚めるその花は 花は日が昇…

藤原岳「人と植物の付き合いのこと」

金平糖のような、線香花火のような 小さな白い花が咲いていた。 ■セリバオウレン(芹葉黄連) 漢方の黄連の種類に含まれる。 根が横に連なり、節から多数のひげ根をだす。根の断面が鮮やかな黄色からと、葉が2回3出の複葉。セリ葉を思わせるところからセバ…

藤原岳「鬼はーそと、福はーうち」

鬼はーそと、福はーうち ぱっと、開いて鬼を追い払うかのように 節分のころ咲き始めるという「節分草」 初めての出会いです。 石灰質の土壌を好み、関東以西に分布し、落葉広葉樹の林床に時に群落となって広る。晩秋から冬にかけ、あたり一面が雪の下の地中…

藤原岳「雪解ける」

花の百名山「藤原岳」の春がやってきた。 一年で一番賑やかになるという。 おや。 登山道の岩の間から、ひょっこり顔を出したのは、「ヒロハノアマナ」 葉が広く、中央に白い線があり、苞(ほう)が3つある。 球根は甘く、食用にもなるという。 今いる場所…

藤原岳界隈「雲の中」

宙に近い山の上は、深夜から雲に覆われはじめた。 日々繰り返される現象は、その場所に根を下ろす者たちを構成する要因となっていく。 淡い雲の霧に音は吸収され、朝食を探し始めた小鳥たちの声がことのほか大きく聞こえる。 遠くからキツツキのドラミングの…

藤原岳界隈「月の呼び方のこと」

朝、ラジオで2月の満月のことをスノームーンと呼ぶと言っていた。 アメリカの先住民である、ネイティブアメリカン(インディアン)は月々の満月に名前を付けていたという。 そうなんだ、せっかくなので先週に続いて今週も森の中で夜を楽しむことにしようか…

藤原岳界隈「藤原三山のこと」

藤原岳を広義には展望丘・天狗岩・頭陀ケ平を総称して、藤原岳とする説もあり、この三つを藤原三山と総称することもあるという。 藤原三山は標高1000強のカルストの高原大地が連なっている。 この日は、伊吹山から、白山、御嶽さんまでずらっと白い山々…

藤原岳界隈「雪解け始める」

春が駆け足でやってくる。 一週間の間に雪はこんなにも減るものなんだ。 馬酔木(あせび)のつぼみもほころび始めていた。 もう春だよ。 そろそろ目覚めの季節だよ。 冬枯れの林は、淡い黄色の花火で目覚め始める。 そんな山の声に呼応するように、目覚めの…

藤原岳界隈「田作り始まるころ」

夜明け、テントの外は霧に包まれていた。 暦はちょうど、霞始靆 (かすみはじめてたなびく)頃にあたる。 昼と夜の寒暖差が大きくなり霞を生む。 今の新暦は、旧暦よりも少し遅いため平地では実感が少し後になっている感じがあるが、山の上では季節が半月ほど…