のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

山-白山

白山北縦走路 アプローチ

白山ホワイトロードを通るためバイクではアプローチ出来ないと思い込んでいた、白山北部のロングコース。 ふとしたことからトヨタ白川郷自然学校までの無料区間は、バイク通行可能ということが分かり、軽やかな晴天予報となった梅雨中休み週末、さっそくロン…

ぬたば

大日ヶ岳山頂からは三方に向かって縦走の道が伸びていた 西の石徹白方面へと向かう道なかなか興味をそそる道が続いていたが また今度のお楽しみ。 暖かな山頂でお昼にする。 今日は、炊き込みご飯の素に乾燥野菜と乾燥キノコを混ぜてみた。 これはなかなかの…

心緩める山歩き

花って、色んな姿をしているのにはそれぞれの理由があるのでしょうが、 ツクバネソウの花は、いつ見ても踊子を思い起こしてしまいます。 ほかの人が見ると、また違ったものを思い浮かべるのかな? ニョキニョキと伸びる独特の新芽はヤマウルシ 叔母が小さな…

奥美濃の森のこと

カナカナカナ、急登の尾根を上がり一息ついたブナの森には ヒグラシの声が響いていた。 そっと立ち止まり目を閉じると、梢の中からカエルと声がする。 モリアオガエルかな。 岐阜の高度1000mより上に位置する森は、急速に季節が進み始めている。 春の芽吹き…

私の野山散歩の楽しみ方

歩き始めてすぐに、結構な急登りが小一時間ほど続くが 新緑の緑の中にハッとする紅色や淡い色の躑躅が咲いていて楽しませてくれる。 私が野山を歩く楽しみは、ちょっとした驚きを見つける楽しさを味わいたいため。 おや、ザトウムシかな。 尾根沿いの木々は…

銀の竜の回廊

伝説の銀の龍 鱗を纏い、鎌首を擡げるその姿に人は、銀の竜を想い いつしかその名を「銀竜草」と呼ぶようになった。 やや湿り気のある山地に生え 集団でこちらを見ていることがある。 梅雨で雨模様の週末だったが、少しずれて晴れ間も見えそうな休日 新緑の…

美濃禅定道「今日はここまで」

ここまでかなー やはりこの道は残雪が多く、三ノ峰直下の設計を米粒のような人が登っているのが分かる。 無理すれば行けるかもしれないけど、楽しくないだろうな。 私はここまでにします。 気を付けて。 無理はしない。 徹底して教えていただいたことを守る…

美濃禅定道「空へのぼる」

今回はゆっくりと山を楽しむ予定、日帰りではもったいないので 空と相談しながら今夜の宿を決めようと思っている。 雲と同じ目線まで登り詰めてきたころ、仰ぎ見ると青空がのぞき始めたが 谷向こうにを見ると、雲が連なる。 降水確率は0%の週末だが、雨上…

美濃禅定道「にたもの同士」

クマザサとユキザサ 並んでみるととてもよくみた葉っぱです。 名前を知るとより身近に感じて友達になれる。 その名前の由来をしると、もっと友達になれる。 似た者同士を知り それぞれの違いを知る。 君の名前は? おや、笹の花が咲いている。 あっちにもこ…

美濃禅定道「扉の向こうの記憶のこと」

はっ! 江戸の昔、梯子の上で芸を披露した職人を思い浮かべた。 触れると柔らかな森の若葉たち 瑞々しく、生き生きとして生命力にあふれている。 おーばーけー 娘が小さなころ、前髪を垂らして「おーばーけー」と ふざけて遊んでいたのを思い出す。 記憶の蓋…

美濃禅定道「露の道」

標高1050mから始まる美濃禅定道は、石徹白の大杉を越えてしばらくすると、 緑映える、ブナの森を尾根道へと上り詰めていく。 木々の梢からは風に乗り、小さな花吹雪が若々しい新芽や苔の上と舞い降りて 行く者の目を楽しませてくれる。 ぽと、小さな音とと…

美濃禅定道「大神山へ帰る」

白山に住む大神が麓に降りてこられ冬を越されるという。 春になり、雪が解け田植えが行われる頃、また山に帰るという。 里の須原神社では、神事が執り行われていた週末 雨上がりの光の道を目指し、美濃禅定道を訪れた。 美濃禅定道は白山への祈りの道とされ…

雲上はまた今度

雨音で目が覚めた。 天気予報は回復に向かっていると伝えていたが、遅れているようだ。 どうするかな。 また来ればよいか。 煙る景色を楽しみながらゆっくりと下ることを決めた。 こんにちは、上はどうでした? 今シーズンは岐阜側のこの道が通れるのは今日…

荷物を置いて

季節の変わり目か、空模様はめまぐるしく変わる日が続いている。 空を見上げ、今回はゆるり遊山に徹することに切り替える。 白山の岐阜県側の登山道の中腹にある、大倉山山頂の避難小屋に荷物をデポ 様子を見ながら行けるところまで行ってみよう。 雨音が弱…

プリズム

母親が嬉しそうにガラスの三角柱を空にかざしていた。 それなあに。 これはね、プリズム お日様の光を見るための魔法の道具なのよ。 お日様にかざすと、光が虹の帯に変化した。 目を近づけて中を見る。 物が虹色に輝いている。 日本では7色と呼ばれる虹の色…

どく

猛毒で知られるトリカブト その凛とした立ち姿は何度見ても、背筋がピンと伸びる気がする。 アイヌではトリカブトの根から抽出した毒を使い狩猟に用いたという。 その肉を食するときは、加熱すると毒が分解し食することが出来るまでに弱まることを知っていた…

季節変わり

処暑(しょしょ) 暑さ止み季節の空気が入れ替わる季節 天にほど近い空の上は雲の中にあった。 天の上の花の山 初めてここに足を踏み入れた時のことを今でも忘れることが出来ない。 人知れず咲き誇る天の花々 天から降り注ぐ雫と 草花から染み出た絵の具をく…

小屋泊まりの三ノ峰 道

道って何だろう。 人が歩くと道 けものがく道 チョウチョが通る道 他の人には見えない道だけど 想いがある人にはその道が見えるのかな。 なぜなんだろう。 視点を変えると違う道が見えるのかな。 いろんな道を見てみたい。 右に左に、上に下に、360度 三…

小屋泊まりの三ノ峰 風薫る

ゆっくりと眠りから覚める雪解けの森は 命の光を放ち始める おはよう。 春だよ。 森の中では小さな草花たちが、産声を上げ始めた。 ◇ツバメオモト(ユリ科) ◇イワナシ(ツツジ科) たくさん。 たくさん。 動き始めた。 マルバマンサク(マンサク科) ムラサ…

小屋泊まりの三ノ峰 虫と戯れる

あ! 初めて目にするその姿 でも分かるよ。 イワカガミに蜜を求めるギフチョウがとまっていた。 カンアオイの葉の裏に光る卵をそっと産み付けるために早春に生まれ 一年を黒い蛹となり眠りにつく。 早春目を覚まし、カタクリやイワカガミなどの紫色の花に集…

小屋泊まりの三ノ峰 こつこつと

一ノ峰、二ノ峰、三ノ峰そして別山へと続く南白山山域 一日でたどり着けない広い山域の主要な分岐点には避難小屋が点在し 人々を守ってくれるとともに、夜を過ごす大切な場所となる。 どこまでも続く道を歩いてみたい。 この一歩は無駄にはならない。 少しで…

小屋泊まりの三ノ峰 西の谷から

帰ってきた。 どこか郷愁を誘うこの場所からの眺め。 輝く白峰に憧れた日を思い出す。 今週は、こいつと何処へ行こうか。 朝方まで悩んだが、先週訪れた石徹白の村から谷一つ西側から三ノ峰を目指すことにした。 最後の端を渡ると、先週東から眺めていた願教…

石徹白の森 田打ち桜

春を告げる時の花として、古くから人々に親しまれていた。 コブシが咲くとそろそろ農作業を始める時期ということで「田打ち桜」とも呼ばれているという。 花の付け根にちょこんと、おしゃれに羽根飾りをつけたコブシがちょうど見ごろでした。 こちらはタムシ…

石徹白の森 足元の顔見知り

こんにちは、秋には輝く赤色の実をつけるマイズルソウ この付近の山を歩き始めて一年、顔見知りになった花々は よりいっそう親近感を覚える。 ツクバネさんも踊り始めた。 名前を知らなくても頼める野草たちとの出会いだけど 一つ一つ図鑑と見比べ名前を知る…

石徹白の森 祈りの散歩道

森の奥へ奥へと、カニコウモリのトランペットが響き渡る。 大きな葉っぱだなー 小鳥の声に空を見上げると、ウワミゾザクラが木漏れ日に揺れる。 小さなミツバチが羽音を響かせる。 足元にもたくさんの花が咲き始めている。 ここは花の山に続く道 白山へ詣で…

石徹白の森 雪虫のこと

置いてけぼりになってしまったのか、雪の訪れを告げるといわれる、雪虫が一人さみしそうに芽生えを待つ梢にしがみついていた。 仲間たちはみな、北の国に帰ったというのに、このままじゃ溶けちゃうよ。 白い雲と一緒に北に向かう最後の風が吹いた。 さような…

石徹白の森ー大杉から始まる道

黄金色に風になびく麦の海を渡り、緑の山へ足を向けた。 石徹白の森はゆっくりと雪解けを迎え始め里を潤し始めていた。 大量に降った雪は天然の白いダム ゆるやかに里に注ぎこみ、田畑を潤す。 小さな流れが集まり流れ下り、山里の田畑は銀面に満たされ始め…

三方崩山 燃ゆる森へ入る

その昔、白山に住んでいた天狗が空へと飛び立った時に深い爪痕を残し三方が崩れたという。 北東・南東・南西の三方向にかけ崩落しており、登山道は痩せ尾根の通過が余儀なくされる。 国道156号沿いにある道の駅「飛騨白山」のすぐ目の前の林道の入り口を入り…

白水の滝

冬季閉鎖前の白山平瀬道:閉鎖の日 前日に高山土木事務所に電話して、閉鎖予定時間を確認した。 朝のうちにゲートを抜けると大丈夫そうだということが確認できたので、のんびりと朝日を浴びながら静かな「白水の滝」にあってからこの地を離れることにした。 …

不思議な森の時間

◆ケセランパサラン 何だろうこの「ふわふわ」は。 触ってみると、とてもふわふわで気持ちがよい。 ガマの穂のような植物もないし不思議なフワフワだとその時は思った。 帰って調べてみると、幸せの妖精「ケセランパサラン」と呼ばれているもののようです。 …