のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

雨の降る前に

山のお祭りも通り過ぎ、つい先週まで今年はいつ寒くなるんだろうと 思っていた週末、いきなり寒気が訪れるという。 三方を山に囲まれた濃尾平野は晴れだけれど、北は荒れ模様 どうしようかなと悩んで、比較的天気の良さそうな三重の鈴鹿山脈を訪れる計画を立…

変化の下り道

変化の風景がとても好き。 晴れの山では出会えない出会いがあります。 霞が消えたり現れたり 霞の向こうには色づき始めた木々が広がる。 飛んでいきたいような高度感 お手軽で素敵な山です。 森に入ると音が変わる。 さわさわと風が吹くと、受け止めてくれて…

愚直に守る

標高を上げていくと、雲の中に入るころ、森は黄色く染まり始めた。 雨の可能性もあるが、この霞の景色は晴れでは出会えない。 さあ、森を抜けてカレンフェルトと呼ばれる霊仙山の特徴的な 地形に出るが、ここからが急とになることを、事前に下見をしている T…

胸騒ぎ

秋の霊仙山へ行くという会社の山の同好会メンバー 大阪メンバーと名古屋メンバー合同で集まるという。 本来ならこの季節は、泊りがけでどこかに出かけようと思っていたので 保留にしていたが、日曜日に仕事が入ったので、前日に合流を打診してみた。 いいで…

雪とふとん

笹原の高原を行く。 中央アルプス南端、恵那山の北側の峰に続く道は、笹原を行く高原の道が続きます。 窪地に生えるダケカンバはすでに落葉していた。 まるで、海原のように、東から照り付ける朝日に、照らされた笹原が風になびく。 立ち止まって、しばしこ…

高原の稜線を行く

富士見台高原から南沢山への稜線縦走の道を行く。 谷に下り、下った分再度上がる。 ちょうど、森と笹原の境目にあるのだろう、下ると森に入り、上ると笹原の眺望が開ける。 そんな景色を楽しみながらの道が続く。 舞い降りたばかりの葉っぱに、霜が白い薄化…

季節の変わり目

季節の変わり目は素敵な贈り物がやってくる。 それは、道の傍らに咲く小さな草の枯れ姿であったり、 横たわった枯草に降りた霜だったり。 冷え込んだ初秋の、高原の朝のこと 池には薄い氷が張り、ところどころの地面には霜柱も立っていた。 きりりと冷えこん…

斜陽

山では日の出前1時間に起きて、湯を沸かし 一杯のコーヒーを飲み、食事を作り 日の出とともに出発するようにしているが、 今日はちょっとゆっくりでもよいか。 白み始めた空を眺めに小屋の外にでる。 時計の表示されている日の出の時刻は過ぎたがまだ日は上…

避難小屋の夜の過ごし方

カンパーイ 一人で登ることが多い最近は、ほぼお酒は持参しなくなった。 たまには乾杯もいいものです。 冷え込んできましたね。 日が陰ると一気に気温が下がる。 今年の初鍋です。寒くなるとはやり鍋がいいですね。 地元のスーパーで買い出しした野菜をざっ…

秋は空から春は里から

見上げると、霧に曇る山腹は空から舞い降りる錦のカーテンが閉じ始めていた。 いい感じですね。 服だけは温かいのを持ってきてください。 あとの装備は私のをお貸ししますから。 1年前に登山を始め、ぽつぽつと歩いている会社の先輩が 仕事の応援に駆けつけ…

鎌倉道 -鎌倉の印象のこと

2日間鎌倉をゆっくりと回り、楽しむことが出来た。 鎌倉をぐるりと取り囲む、入り組んだ谷と山の裾野には、小さな自然が人の生活に入り込んで、うまく溶け合っている。 面白く不思議な場所 そんな印象が深い町 朝、夜明け前にゲストハウスを抜け出して、海…

鎌倉道 -切通し

鎌倉へ通じる道と言えば、切通し 東西北と7つの道が開かれて、古都へ通じる道として使われてきた。 古都の道にはところどころにその名残が残り、 今も人をこの道へ誘う。 街と近く、時が遠く感じる不思議な場所 色んな痕跡から、過去へと思いをはせる場所 …

鎌倉道 -やぐら

ふと目についた山側の崖の小さな道に分け入ると、 そこには崖を穿った岩棚が作られ、首のなくなっている仏さまが鎮座していた。 鎌倉の東側の山域には「やぐら」と呼ばれる、中世の墳墓が数多く残されている。 ガサゴソ、崖の下から音がする。 目をやると、…

鎌倉道 ー苔道

岩肌の植物 鎌倉を囲む山肌は崖を眺める道がとてもおく、谷間をぬうように道が続く。 そこは日陰で湿り気が多くシダ類や、ユキノシタのような 湿ったところを好む植物たちが暮らしていた。 何処からか飛んできて 仏さまにそっと寄り添ってもいる植物たちも数…

鎌倉道-雨上がり

鎌倉の街はぐるりを山に囲まれている。 山と言っても、尾根まではあっという間で、町と山がとても近く ぐるっと、ハイキングコースが整備されている。 夜半から降り続いた雨が上がるのを待ち、ゲストハウスの最寄りの大仏坂から 歩き始めた。 雨に滑りやすい…

鎌倉の匂い

夜半から降り始め、昼頃まで結構な雨が降り続いたが 昼過ぎまでゲストハウスで雨が上がるのを待つ 旅は急がず、ゆるりと空模様を見ながら、風待ちをするのがよい。 あくせくと、人込みの中に出ていくより 人々の暮らしを垣間見て、その土地の匂いを感じる。 …

自然観察みちくさ散歩「扉をあけるちょっとした瞬間の事」

タマアジサイ 気になったら手を伸ばしてみよう。 そう感じたタマアジサイ 葉っぱを触ると、親父のひげのようにざらざらの葉 球のような、蕾だからタマアジサイと呼ばれるようになったと聞いて、 少し別の場所で、蕾を発見! ほんとだ。 まん丸じゃない。 ク…

自然観察みちくさ散歩「始まり」

ガイドの導入はまず、鎌倉の地質と地形の説明からだった。 この地に根ざす植物を知るにはその地形と資質が大きく影響している。 この2日間、鎌倉の取り囲む山をぐるっとめぐりすっと地形が頭に入って来て納得です。 なるほどね。 トリカブトのこと 武士のカ…

北鎌倉「たからの庭」

鎌倉にじっくりと訪れてみたかった。 ひそかにそんな思いを胸に秘めていた。 その理由の一つは「みちくさ部」という、Facebookのグループの部長が 月一回開催されている自然観察会への参加したいと思っていたこと。 もう一つは、鎌倉をぐるっと取り囲んでい…

海と人が近い町

コンビニの前に手作りの床几があった。 板が広くなかなかいい感じ、今度作ってみたいな。 場所は鎌倉、目の前には海が広がる。 どんよりと、垂れこめた海が広がる。 太平洋から寄せる波が、海へと人を誘い 多くの人が海辺へと集まってくる。 自転車で、バイ…

行ったり来たり

下りは、二ノ谷へと下ることにした。 二ノ谷は乙女渓谷へと交わり数々の滝とともに 流れゆくように下っていく道でもある。 渓谷の道を楽しみながら、ゆっくりと下っていく。 ジョウビタキがやって来て挨拶をしていき、 遠くで、アオゲラがドラムをたたいてい…

ありがとうございます

ゆっくりとした朝食をとり、荷物をかたずけ掃除をする。 来た時よりも綺麗にね。 一晩有難うございます。 日が登り、青空が広がる。 風は強いが、気持ちの良い一日になりそうです。 もう一度手を合わせ、帰路に就く。 名残惜しく振り返ると、山頂小屋が手を…

小秀山の夜

滑り込みで小屋につく。 振り返ると、雲の向こうに日が消えていった。 静かに小屋に入る。 今晩の住人は、私一人だけのようです。 小秀山の避難小屋はとても清潔で、中にバイオトイレも完備されていて とても綺麗で、地元の方々に愛されている山だと感じます…

暮れゆく時の流れ

上空は風が強く、雲の流れが速い。 先ほど降りれ来られた方に聞いてみると、御嶽は雲の中で 時折小雨が降ってきたので急いで降りてきたとのこと。 少し急ぐか。 振り返ると、日が西に沈んでいく。 日の入りの時刻を確認すると、17:10 小屋につくのはち…

加子母(かしも)の森

小秀山がある中津川西部周辺は、加子母(かしも)の森と言われて、 林業が盛んな地域で、この日も重機の音が谷に響いていた。 この足場の悪い急斜面に木を植えて倒し、また植える。 いつも思うが、凄いな。 三ノ谷の登山口は、伐採作業のため新しい道がつけ…

秋は何色

南方面にすれば天気は安定しているけれど、紅葉には少し早いし。 北に行き過ぎると、天候不安定。 行き先に迷った10月の連休は、以前から山頂の避難小屋で一泊してみようと 思っていた、小秀山に決めた。 小秀山の登山口の標高は約890m 丁度秋の花が花盛…

下る道 小さな一歩

下る道 来た道を下り、今度は稜線をたどり北沢峠へと下っていく。 西の伊那方面から雲が流れてくるが、丁度稜線で受け止めて 見えない壁がある可能ように谷へは流れ込んでいかない。 稜線の先にちらっと、仙丈ケ岳が顔をのぞかせる。 明日行ってみたいが、天…

白い山肌

白い山塊が衣を纏いそびえたつ。 これは。 この景色を見たくてみんなここに来るんだろうな。 白の山塊に取り付くには、小さな鎖場を何回か超えていくが そんなに心配する場所はない。 春は里から、冬は空からやってくる。 もうこの辺りは季節が変わり始めて…

稜線への道

さあ行こう ピーカンの空より雲を纏う景色に惹かれる。 下り坂の天気予報だけれど、よい日に恵まれたようです。 山と雲が絡み合い 光と雲が交差する。 周りの木々は次第に色どりがにぎやかになってきた。 ダケカンバとツガがまじりあい、複雑な色合いを見せ…

地が交わる場所 仙水峠

日の出とともに、北沢駒仙小屋のテント場立ち 谷沿いに北へと向かっていく。 この谷は、数年前の台風で大水が出て荒れてしまい、 今なお傷跡があちこちにみられる。 今年の紅葉は遅いと言われているが、 9月も最終週に入り、ほのかに色づき始めてきたようだ…