のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

三嶺遊山「くりかえし」

今夜の寝床を天空の楽園と決め、河童さんのお気に入りの場所に天幕を張り静かに流れる時を感じる。

日が落ちるころ、楽園には雲がわく。
それは遙か昔からの繰り返されてきた神の法則。

振り返り周りの山々を見渡すと、私の立っている場所と同じように。次々と白い流れに巻き込まれ、かき消えて行く。
この星の大きな呼吸を感じた気がします。
友と一緒に歩いてきた稜線に、うねりくる白い川が音もなくぶつかり、ゆっくりと乗り越える。

やがて美しき女神の園も、壮大なうねりの中に巻き込まれていき、音のない乳白色の世界に包まれる。

やがて白い影は消え去り、日の神が三嶺の山の向こう姿を消されていく。
今日、この時をこの場所で迎えれたことに素直に感謝する。

闇が訪れると、日の神が去った場所に月の神が姿を表された。三嶺の山上は神がみが集う場所のようです。

ああ、素晴らしい。
この場所に、この時を過ごした者にしか味わえない最高の贅沢。
許されるなら、永遠にこの場所にとどまっていたい。
大地が白い海に沈み、この女神に守られたこの場所だけが白い海に浮かぶ。白い大海の上には満点の星空が輝き囁きあっている。

満たされた気持ちで目覚めた暖かな朝、どこからかenyaさんの歌声が響いてくる(^^)
闇の世界が消え去る瞬間奇跡が起こる。
わずかな裂け目から光があふれだし、空と大地が切り離される。

力強い光の源が姿を現し、急速に光りの粒子が世界を包んでいく。

山々に雄鹿のもの悲しい叫び声が響きわたり、光の矢が女神の園に届くころ多くの生き物たちが動き出す。

今日も無事、新しい朝を迎えることができました。
三嶺の女神様ありがとうございます。

今日も良き一日でありますように。