気品あふれた姿。
国鳥の「雉」の凛々しい姿にほれぼれとする。
雉が見下ろす先は、水がはられ、田植えを待つ棚田が延々と広がるり琵琶湖につながる。
いにしえの昔から、空から降り注いだ恵みの水をうまく利用してきた。
恵みの源を辿り、比良へ分け入る。
自分の源を求めて。
大地に降り注いだ一滴一滴の水は、木々の葉を伝い地に降り立つ。
その一部は、大地に染みこみ谷に染み出し、沢山の命を育む。
光と水を融合し、すべての生きる力を作り出す。
ゆっくりと巡る大きな輪。
生まれ出る小さな命。
人々は山の神に祈り。
水の神を祀る。
小鳥たちも体の中から、歓喜の歌声を紡ぎだす。
一つ一つの小さな声が集まり、大きなうねりとなって、私を包み込んだ。
目を閉じると、いろんな声が聞こえてくる。
楽しい春山の声が。