濃くなり始めた緑の谷間を、ゆっくり、ゆっくりと高度を上げていく。
比良は、琵琶湖から急な山塊が立ち上がり、急逆を上りきるのに、私のゆっくりした足で3ー4時間。
簡単・便利・時短になれた感覚を少しずつリセットする。
標高が上がるにつれ、麓では満開だった白のウツギが徐々につぼみになり、ピンク色したタニウツギの景色に変わっていきます。
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春の遊山って、まるで、過去へむかって歩いているような感覚・
上りきった地は、豊かな森から生まれた水が生まれでる場所。
豊かな水が溢れ、やがて田を潤し琵琶湖にそそぎ込み、多くの生き物を育み、人々の喉を潤すしていく水。
そんな緑あふれる源流で、一休みする事にしました。
今日は日帰りということもあって、コンパクトなアルコールバーナー。
ちょっとした炒め物と湯を沸かすぐらいならこれで十分かな。
但馬出張で手に入れてきた、岩津ネギ入りのソーセージと初取りの野菜を炒める。
ひとり、森に向かって乾杯。
いただきます。
せせらぎの音色に耳を傾けながら、しばし寝ころび目を閉じる。
ゆっくりと幸せな時間が流れていきます。
帰って来てよかった。