簡素だが、明るくきれいな「摺古木山」が見えてきた。
ここで林道は終点。
ここまで、バイクで来ることが出いるんだったら、結構な穴場かもしれない。
一度確認してみよう。
天気と相談し、今夜はここに泊まることにしようとチェックして、小屋の横の登山口から細い道を摺古木山へとたどることにしよう。
山頂方面は雲の中
天候は回復に向かっていることを、空と風の流れが告げていた。
しかし寒気が入ってきているので、夜は風が強いんだろうな。
この山域は、本当に笹が多い。
本来はこういった光景が日本の山なのかな。
谷向こうの山も、笹に覆われて道は不鮮明。
暗がりの道沿いには、早春の花「バイカオウレン」が咲いていた。
思い出の花「バイカオウレン」
花だけでなく、葉っぱの形がまた素敵です。
いつ見てもかわいいな。
「タケシマラン」
仕掛けの釣り糸のように、ぶらーんと垂れる花
上手いことぶら下がってるね。
今年はもう見れないかなと思っていた、イワウチワにショウジョバカマが咲いていた。
ここは早春。
地上では夏日を迎え始めた季節をタイムスリップ。
高度を上がるということは、過去への道を上ることかもしれません。
谷筋にはわずかだが、残雪ものこっている。
山頂は2000mを超える場所。
稜線付近は、石楠花とツガのブッシュ、そして笹で覆われていた。
唯一、避難小屋裏の岩場から、摺古木山とその向こうに続く中央アルプスの山痕が眺められた。
さあ、山頂を経由して今晩の宿に降りるとするか。
ゆっくりと景色を楽しみながら、貸し切りの宿へと下っていく足取りはなんだか軽い。
静かでいい山だ。