久しぶりに地元に帰った。
都会の田舎のこと辺りは、時々道路にお絵描きをする子供たちもいて、なんだかほんわかしてしまう。
前日に雨が降り、増水した月の輪の滝を横目に緑のシャワーに入っていった。
やはり、裏山散歩は早朝に歩くのが楽しい。
裏山を歩く時は、じっくり歩いて周りをきょろきょろしてしまう。
それは、何度も何度も歩いた道だから。
スピードを落とすと目に入ってくる情報が飛躍的に多くなる。
山芋のつるに、枯れた鞘が残っているのかと思ってよーくみると、なんだかチョウチョににている。
近づいて、手でつついたら飛んでった。
やっぱり。
しかしうまく化けてるな。
ミドリは恋の季節。
小鳥の声もうれしそうな恋の歌を歌うってお祝いだ。
頭上を見上げると、冬にはきれいなパラシュートを飛ばすテイカカズラが、レースのカーテンとなり、甘い香りを放っていた。
なんども、なんども歩いた道。
何度歩いても、楽しませてくれる道。
この尺治の谷は面白い。
あ、やっぱり咲いていた。
水連池の下の木漏れ日が差し込む道沿いに、今年も蒼い龍が舞い降りていた。