早朝、小屋の窓から外を見ると、ガスがかかりぱらぱらと小雨が窓にあたっていた。
窓からのぞくとガスは薄く、東のほうはうっすらと明るい。
ドアを静かに開け、外に出る。
御嶽山の竜はまだ寝ているようだ。
ぱらぱらと小雨の降る中、 中央アルプスの峰々がうっすらと明るくなってきた。
不思議な天気だ。
三の池は、過去は古く2万年前と古い火口と思われていたが、最近の研究では比較的新しく出来た、火口だという。
水深は約13mと日本の高山の湖では一番深く太陽の光を受けると、コバルトブルーに輝く。
そしてこの季節、ゆっくりと目を覚ましていく姿を、人々は御嶽山のドラゴンアイと呼ぶようになったという。
丁度、昨日の中日新聞で紹介されたらしく、問い合わせの電話がひっきりなしにかかってくると、小屋の主人が言われていた。
今日は人が多そうだ。
雨も上がったようだし、早めに降りることにするか。
銘々のペースでそれぞれの道を目指して小屋から旅立つ。
気を付けてね。