栂池自然園は標高1900m~2000mに位置し、日本有数の高層湿原で、しかもゴンドラリフトで簡単に行けるとても貴重な場所だった。
この場所には数百種類ともいわれる高山植物の宝庫で雪解けから様々な姿を見せてくれる。
園内は広大で一周5.5kmの遊歩道と木道が整備され、比較的簡単に散策を楽しむことが出来る。
天気が不安定な今回、この場所を選んだのだけれども、正解だった。
園内は主に4つの湿原に分かれており、一番下の標高1860m付近は「ミズバショウ湿原」となずけられており、本州で一番遅咲きのミズバショウを見ることが出来るが、終盤に差し掛かり、大きな葉を広げ始めていた。
標高を少しづつ上げた、1780m付近には「ワタスゲ湿原」が広がり、ワタスゲやニッコウキスゲの花畑が広がる。
雨に濡れたワタスゲは、濡れ鼠のように縮こまり、ニッコウキスゲはちらほらと咲き始めていました。
ここまでは木道も整備され、比較的簡単に歩ける場所ですが、楠川(くすかわ)を越えて、上部エリアは少し歩きなれた靴と装備があったほうがよい。
楠川を超え、少し坂を上ると標高は1920m、「浮島湿原」が現れる。
このあたりは高層湿原の象徴的な湿原風景が見られる場所とあります。
湿原を左に周回することにする、左回りは急な痩せ尾根のを上ることになるのですが、
ビジターセンターの方に左回りがお勧めですとアドバイスされました。
確かに、急な階段を下るのは雨で滑りやすいため、適切なアドバイスでした。
ちょっとしたことですが、歩き始める前に、その場所を歩きなれた方と話をするのはとても大切なことだと思います。
ぐんぐんと高度を上げていき、標高は2020mとなる。
雲の切れ間から白馬大雪渓が時折姿を現す。
あちら側もいつか訪れたい場所、また機会を見て訪れたいと思っています。
登りきったところには、「展望湿原」があるが、ビジターセンターの案内の川にも言われた通り、木道も一部残雪に覆われていた。
ここから折り返し下っていくことになるが、天気予報通り遠くで雷の音が鳴り始めた。
本来なら、もう少しゆっくりと歩きたいところだが、天候にはかなわない。
こちらの下りは歩きやすく、自然園の全景を見渡せ、遠くにビジターセンターが見える。
やんでいた雨も、次第に強くなり始め、雲行きも怪しくなってきた。
切り上げ時だろう、急いで降りることにしよう。
栂池自然園
手軽に、植物たちに出会えるとても素敵な場所でした。
季節を変えて、時を変えて訪れると、さらに魅力的な場所だと感じました。