のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

富士の山ー大地の景色

富士の山にあって、宝永火口はまた違う表情を見せてくれた。
どこまでも続く砂礫の大地
つい最近まで噴き出していたかのような気配を残す火口の様子は、テレビ画像で見た火星の大地に迷い込んだかのように感じる。

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日が傾き始めシルエットとなり、光と影が織りなす美しい光景が眼下に広がる。
富士の山頂だけでなく、宝永火口を訪れて正解だった。
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誰もいない道は静寂に包まれ、ザクザクと砂礫に足を踏み入れる自分の足音しか聞こえない。
一歩一歩ゆっくりと足を踏み出し、時折空を見上げ、大地を感じる。
大きな大きな、宝永の火口はより大地の雄大さを感じることのできる場所だった。

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そろそろお別れの時間だ。
山小屋で一泊してもよかったけれど、込み合うのも嫌なので、今回は富士宮で宿をとることにした。
バス停のある五合目辺りは森林限界の森が広がる。
今度訪れることがあれば、この森を楽しむのもよいかもしれない。

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また違った表情を楽しむことが出来る事だろう。
雲が沸き水滴となり森を育て、宇宙の星のような台地に命が生まれる。
このあたりはその境目のようだ。

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翌日の早朝、富士詣での里「富士宮本宮浅間大社」のから見上げる富士山は、神々しく光り輝いていた。
町のあちこちで湧き出す膨大な湧き水は、町を潤し流れていく。
この澄んだ水は、どれぐらい前に降り注いだ水なのだろう。
台地が水をろ過してくれ、澄んだおいしい水が湧き出す里。
一口頂き目を閉じると、昨日歩いた雄大な光景が目の前に広がった、
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富士は、遠くから眺めるのもやはりよいな。
朝日に輝く優し気な富士の姿に、しばし見とれてしまった。
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