いつぶりだろう。
汽車に乗って旅に出る。
ごとごと旅に出る。
窓の外の景色がゆっくりと移り変わっていくのを眺めている。
ボボボボボ
ピーーーーー
シュー
シュシュシュシュ
ゆっくりと巨体が走り始める。
台風が上空を通り過ぎた翌日
大井川鉄道に揺られて小さな旅に出た。
大きな窯に石炭を放り込み
熱せられた水が蒸気となり思い思い貨車を引っ張る。
大きな迫力に圧倒される。
もう何十年も前の機会が現役で動いている。
何歳になるのだろう。
丁寧に整備され動き続ける。
まだまだ、これからこれからと言っているようだ。
古いものに不思議な魅力を感じるのはなぜなのか。
人が丹精込めて作ったものには命が宿り、時とともに命の色が濃くなるからかもしれない。
人と人の記憶が紡がれて、そこに物語を思うからかもしれません。
これからも沢山の物語がここから生まれていくからかもしれません。