白の峰へ
紅の森から、白い峰へ向かう。
青い空にそびえる峰は、天から舞い降りる白い衣に覆われようとしていた。
遠くに見上げていた最後の急登を上ると、真冬の白一色ではない、不思議な世界が広がっていた。
赤と白
キラキラと光る赤と白
深い雪に埋もれる前の一瞬の色の輝き。
夏に一夜を明かした、三ノ峰の避難小屋が見えた。
三ノ峰山頂はもうすぐだ。
三ノ峰山頂に立つと、はるか向こうに別山が扇を広げるようにそびえていた。
今日はここまで。
多くの人で賑わったであろう山は、人を寄せ付けない季節へと移ろうとしていた。
春、夏、秋、冬、季節は変わる。
秋から冬へ
季節を歩く
霜降の三ノ峰は季節を渡る道だった。