森の中に小さな足跡を見つけた。
そっと追いかけてみると、小さな泥の沼があった。
誰かが沼で泥遊びをしていたようだ。
森にはたくさんの生き物がいるはずなのだけど
その息遣いを感じるのはとても難しい。
そっとそっと近づいてみると、すこしだけその息遣いを感じることがある。
続く道の向こうにから、誰かが歩いてくるかもしれないと思うとすこしドキドキする。
枝から枝へと飛び移る小鳥たちに囲まれてると、そっと立ち止まりその姿をほほえましく眺めたりする。
ガサゴソっと藪から音がする。
そっと覗いていると、藪の中から小さな目がこちらを覗いていることもある。
森の中は面白い。
いろんな命が集う場所。
誘われるように、森の奥深くへ迷い込む。
深く深く迷い込む。
木々がまるで生きているようだ。
踊っているようだ。
深い森は森自体が命を持っているよう。
迷い込んだ森の中
命の源がそこにあった。