のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

霜月最後のイブネ 天幕を張る

今年の初雪を楽しむ。

何もかもを覆いつくしていく白い粉

美しくも生には厳しい世界がこれから始まる。

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木々は頭を垂れて天にお辞儀をする。

これより先は、真摯に物事と向き合うことが大切だと言っているかのように。

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春夏秋冬

新緑から深緑

紅葉から枯葉色

そして白へと変化していく

一時として同じ色、同じ景色はなく

同じようで同じではない

変化していないようで、少しづつ変化している。

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白く変化を始めた森の奥へ奥へと誘われる。

誘われるままに歩いてみる。

時の流れが緩やかになったように感じる。

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空を見上げる。

雲が薄くなるとうっすらと明るくなる。

下ってきた方に様子をうかがうと、風が強く降雪も激しいとのこと。

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湿った雪が体に纏いつく。

沢山の経験を頂いたため、きちんとした装備で心配はないが快適な山歩きは困難な状態になってきた。

明日に向けて天候は回復していくはず。

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◆「コクイ谷出合」分岐

地図とにらめっこして、これ以上先に行くともう小一時間は歩いて鉱山飯場跡まで行かないと幕営適地はなさそうだ。

まだ正午を少し回ったところだけれど、無理をせずこのあたりで天幕を張り昼寝を決め込んだ。

明日の天気次第で行くもよし、引き返すもよし。

丁度良い場所だろう。

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川のせせらぎの音

雪が天幕を打つ音

風が森を抜ける音

いろんな音を子守歌にうとうととする。

音が止み、天幕を開けると空は晴れ始めていた。

明日はよい天気になりそうだ。

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