のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

霜月最後のイブネ 一本杉立つ峠道

凛とした立ち姿一本杉が見えてきた。

手持ちの古い登山ガイドの写真を見ると、一本の槍にはまだ枝が残っているが、その姿は骨だけとなっていた。

杉峠に立ち数百年の時を見守り、多くの人の行き来を見てきたであろう一本の大杉は静かに眠りにつこうとしている。

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昨日の雪雲が去り、真っ青な空が広がり、木々には儚い花が咲く。

風が吹くと花は空に飛び立ち、チリチリと音を立てて雪原に舞い降りる。

この光景はなんと表現したらいいのだろう。

歩いてきてよかった。

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杉峠では、南の稜線から一組のご夫婦が、西の近江側から一人の男性が登ってこられた。

すごい景色ですねと挨拶を交わし、峠道は人が交わる道なんだと改めて感じいる。

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峠の十字路を北の尾根へと足を進め、稜線の木々たちを見る。

ああ、大変だったね。

太陽に光る霧氷は強い風にさらされて作られる氷の結晶

美しいが木々にとっては厳しい環境だったことだろう。

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