しんしんと雪が降る。
金沢は雪が似合う。
雪が積もる裏路地は、近所の方がせっせと雪かきをしていた。
雪国ではここの家の人の協力が大切で、人が少なくなった都市部の細い道では除雪が行われず、いつまでも雪が残って大変なんだよなと、同僚が言っていた。
都会に暮らしていると、何でも一人で出来る。
一人で生きていけると思いがちだけど、
一人で出来ることは本当に小さな事しかないことを思い出す。
白綿が家々に被さり、すべて覆っていく。
どけても、どけても天から白綿が降ってくる。
人は土地土地の自然の営みと、うまく付き合い寄り添って生きていく。
運よく空襲を免れた城下町は、その名残を多く残している魅力にあふれる街だと思う。
ホテルに入る前に、お城を一回りしてみることにした。