ゆっくりと楽しみながらたどり着いた場所所は、空木平と呼ばれる場所
低木となった樹林帯から沢を渡った先にぽっかりとその小屋は姿を現した。
ここは、空木平と呼ばれるカールの底
今日は十五夜
空木平の空には、まんまるの満月がこうこうと辺りをてらす。
こりゃもったいないことしたな。
緊急用のテントでなく、シュラフカバーを持ってきて、外で夜を楽しむ段取りしてくればよかったよ。
あれがいいかな、これがいいかなと、とっかえひっかえと持ち歩くものをザックに入れる。
季節に空模様、その場所へのアプローチなどなど
今までの経験を照らし合わせ、持ち歩くものを取捨選択しながら準備する。
まだまだだな。
空木の頂上で日の出を見たいのでと早出した単独校の彼女は、無事に間に合っただろうか。
今日は絶好の朝日にお目にかかれそうだ。
そろそろ、朝ごはんにして出発の準備を始めよう。
山の朝は早い。