標高1050mから始まる美濃禅定道は、石徹白の大杉を越えてしばらくすると、
緑映える、ブナの森を尾根道へと上り詰めていく。
木々の梢からは風に乗り、小さな花吹雪が若々しい新芽や苔の上と舞い降りて
行く者の目を楽しませてくれる。
ぽと、小さな音とともに、また一つ、降りてきた。
そして、足元には、前日の夕方に降ったであろう雨雫と朝露がまじりあい
水玉と小花が絡み合う素敵な光景が広がっていた。
葉っぱが笹の葉に似ている「ユキザサ」の花は、小さな線香花火のよう
秋になると、小さな赤い真珠のような実をつけます。
ツクバネソウの花は本当に面白い
十字の葉っぱの付け根からシュッと花のつぼみが立ち上がり
伸びきった先でぱっと花開く
めしべの周りをおしべが取り囲み
踊りを踊っているかのように。
いつもは、少し恥ずかしそうにうつむき加減のチゴユリは
何かが気になるのか少し顔を上げていた。
ミツバオウレン花弁、おしべめしべに滴りそうな雫がぶら下がる。
ちょんと指ではじくと、ぴょんとはねて飛んでいく。
お日様が出てくるまでの本のひと時の楽しみ。
今回は前日の夜に石徹白の登り口の東屋に泊って夜明けを待ち日の出とともに森に入って正解だった。
こういう歩き方をもっと増やしていこうかな。