のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

川上岳「色輝く森」

サラサドウダン

最初に出会った時、ツツジの仲間だとは思いもよらなかった。

更紗(サラサ)とは、インド期限の模様の事だという。

染物の世界は奥が深く興味深い。

先ほど読み終わった(最終回を迎えた)、「あきない世傳 金と銀」では、いろいろな日本の伝統の色の名前が出てきた。

同じ色でも、光の具合で様々な姿を見せる。

雪解けから春、一気に初夏へと向かい始めたばかりの若葉色の森

遠くに見える御嶽山へと、どこまでも続いているように見える。

冬芽の中に、丁寧に折りたたまれていた葉っぱは、

お日様を受けようと、目いっぱい受け止めようと、大きく大きく

ぐんぐんと広がっていく。

出たばかりの赤ちゃん葉っぱは、ほんのりと赤みがかっており、

触るととても柔らかい。

小さな葉っぱも、大きな葉っぱもみんな生まれたばかり。

谷から谷へ、山から山へと駆け抜ける風にさわさわと揺れる。

ケッケケッケ、

ケッケケッケ、

アカゲラが警戒音を立てながら飛び回る。

この季節、前もこんなことがありました。

近くに巣があって、赤ちゃんがいるのかな。

ごめんね。

木々の間から、谷向かいに、川上岳が見え始めた。

地図を見ると、この先に谷の源流に向かって緩やかに下り

登り返して谷向こうの稜線に上がる。

初めての道も、地図が読めるようになると大体のことが分かるようになってくる。

それもまた、山歩きの楽しみの一つです。