のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

彼岸花

秋風が吹き始めた頃、あちこちで一斉に頭をもたげてくる彼岸花
「そこにいたの」っとニッコリとしてしまう。
この花も、三倍体で、種子で増えることは出来ず、シャガと同じ中国から持ち帰られれ、ひとつの球根から日本全国に広がっていった、不思議な運命を持った花だという。

毒をその体に潜ませ、土に埋められた亡き人を動物の掘り起こしから守るために植えられたり、
飢饉の時に水にさらして、毒抜きをして食用にしたりと、山里のあちこちに植えられて広がっていったのでしょう。
秋に花咲き、人知れず、春先にかけてロゼット状にふさふさと葉を茂らせる。
他の植物が生い茂る頃、ひっそりとその姿を消し忘れ去られた頃また顔を出して心をつかむその姿。

その独特の姿に、なぜか魅せられる。
不思議な花です。