旅
ちりりりち 片田舎の駅舎でベルが鳴る 30年前この場所からみんなに見送られて旅立った 駅舎は建て替えられ、電車の姿も変わったが 澄んだ空はあの時と変わっていない。 がたんがたん。 一駅ごとに遠ざかる。 いや進んでいく。 穏やかな海と空の中に、点々と…
広島に帰ってきたらやっぱりお好み焼きを食べたくなる。 カープ勝てんね。。 広島の街はどこもかしこもカープでいっぱい。 負けてもええけん。 もがき苦しむのもまたカープ。 広島駅が改修されて、いつものお好み焼きがあったビルが無くなり、 北側の駅ビル…
日が陰るところで進むのを止める。 山沿いの道に良さそうな気に入った場所を見つけて一晩の宿とする。 朝日とともに手早く片付け、エンジンをかけると次の一日が始まる。 ひんやりとした早朝の風を切り、出会ったコンビニで飲む一杯のコーヒーが旨い。 みち…
琵琶湖にせり出した谷にへばりつくように、中世の趣を色濃く残す 琵琶湖の最北端の小さな村「菅浦の湖岸集落」を訪ねた。 村に入ると、大波の脅威を防ぐために気付かれた石垣が東西に向かって一直線に伸びていた。 菅浦の港は湖底が深くなっており、台風など…
突然目の前に、「神子畑選鉱場跡」の遺構が姿を現した。 大きな円盤状のシックナーが目を引きます。 ムーセの洋館に設けられた、解説ビデオや模型などをゆっくりと見させていたきました。 岩石を斜面の一番上に運び上げ、上から徐々に粉砕していき、 鉱物の…
山崎豊子の「不毛地帯」を読み、引揚桟橋から見上げた丘に、記念碑を立てようというシーンがあり、とても印象に残り、その地を目を見てみようと引揚の地「舞鶴」を訪れた。 物語の中では、いったん撤去されて何もなくなった桟橋が出てくるが、 復元されてお…
大阪からの名古屋への帰り道 鈴鹿の山々の西側は結構なタイミングでしぐれることが多い。 この日も、小雨が降って来て来た中一気に、石榑トンネルを通り抜けると 濃尾平野方面は青空が広がっていた。 振り返る藤原岳はしっかり雲を纏い、雪の季節の始まりを…
師走に入り、忘年会の季節がやってきた。 一日休みを取って、のんびりと赴任先の名古屋から大阪へといつもの山間を進む。 鈴鹿山脈を抜けるトンネルを抜けると永源寺ダムが広がります。 国道を離れて、ダム湖の右側の側道に入る。 おお、もみじと楓がちょう…
久しぶりに出かけた。 秋風が漂い始めた岐阜南部の山間部をとコトコトとカブを転がす。 おや! カモシカだよ。 久しぶりに出会ったね。 2頭かと思っていたら、3頭の群れでした。 今日は、ふらっと歩いてみようかと思ったが、 少し道に迷ったのでそのまま、…
所用で高崎に訪れた。 群馬高崎から西に進むと、妙義と呼ばれる山があり、 いつか歩いてみたいなと思って、前から調べてはいたけれど 残念ながら天候には恵まれなかった。 妙義の神社から見上げる頂きは雲に煙り険しい稜線が見え隠れする。 いつかは歩いてみ…
うろうろするのが好きです。 若いころから日本中をうろうろしている。 あっちへふらふら こっちへふらふら 日が暮れれば、どこかに寝床を求め 一晩の宿とする 時々の出会いがあり 時々のハプニングがあり それぞれの音があり それぞれの色がある 寝床は道端…
丘に上がるとどこか懐かしい景色が広がっていた。 バイクを止め、水筒の中に入れてきたコーヒー取り出し一休みする。 旅するとき、先を急ぐのではなく ホッとする場所ではゆっくりと過ごすようにしている。 参道の両方が畑となっている向こうに 山寺への山門…
通りがかったた谷は、枝垂れの古木が咲き誇る谷だった。 村の家々には大きな枝垂れが所々咲き誇り、遠くから 近くから春を知らせる。 人は暦をその土地土地の草木から読み解いた。 ある谷では、桜の花が咲くころが田に水を張る合図とし。 別の谷では、山の残…
ぽっ。ぽっ。 里のぼんぼりに火が灯る。 ゴトン、ゴトン 春の山間に電車の音がこだまする。 目を向けると、名古屋から松本に向かう「特急しなの」が走り行く。 ふらりと、途中下車してみると 江戸の昔のに迷い込む。 木陰の水場にも明かりがともる。 桜は人…
役職定年を迎え、休みを取りやすくなった2023年 年始に1日休みを取り、11連休とすることができた。 家の掃除を終えた翌日、京都一周トレイル(東山コース)へと出かけてみた。 このコースは伏見桃山24.6kmのコースとなっているが、今日は「ふしみいなり」か…
鎌倉へ通じる道と言えば、切通し 東西北と7つの道が開かれて、古都へ通じる道として使われてきた。 古都の道にはところどころにその名残が残り、 今も人をこの道へ誘う。 街と近く、時が遠く感じる不思議な場所 色んな痕跡から、過去へと思いをはせる場所 …
ふと目についた山側の崖の小さな道に分け入ると、 そこには崖を穿った岩棚が作られ、首のなくなっている仏さまが鎮座していた。 鎌倉の東側の山域には「やぐら」と呼ばれる、中世の墳墓が数多く残されている。 ガサゴソ、崖の下から音がする。 目をやると、…
岩肌の植物 鎌倉を囲む山肌は崖を眺める道がとてもおく、谷間をぬうように道が続く。 そこは日陰で湿り気が多くシダ類や、ユキノシタのような 湿ったところを好む植物たちが暮らしていた。 何処からか飛んできて 仏さまにそっと寄り添ってもいる植物たちも数…
夜半から降り始め、昼頃まで結構な雨が降り続いたが 昼過ぎまでゲストハウスで雨が上がるのを待つ 旅は急がず、ゆるりと空模様を見ながら、風待ちをするのがよい。 あくせくと、人込みの中に出ていくより 人々の暮らしを垣間見て、その土地の匂いを感じる。 …
タマアジサイ 気になったら手を伸ばしてみよう。 そう感じたタマアジサイ 葉っぱを触ると、親父のひげのようにざらざらの葉 球のような、蕾だからタマアジサイと呼ばれるようになったと聞いて、 少し別の場所で、蕾を発見! ほんとだ。 まん丸じゃない。 ク…
ガイドの導入はまず、鎌倉の地質と地形の説明からだった。 この地に根ざす植物を知るにはその地形と資質が大きく影響している。 この2日間、鎌倉の取り囲む山をぐるっとめぐりすっと地形が頭に入って来て納得です。 なるほどね。 トリカブトのこと 武士のカ…
鎌倉にじっくりと訪れてみたかった。 ひそかにそんな思いを胸に秘めていた。 その理由の一つは「みちくさ部」という、Facebookのグループの部長が 月一回開催されている自然観察会への参加したいと思っていたこと。 もう一つは、鎌倉をぐるっと取り囲んでい…
コンビニの前に手作りの床几があった。 板が広くなかなかいい感じ、今度作ってみたいな。 場所は鎌倉、目の前には海が広がる。 どんよりと、垂れこめた海が広がる。 太平洋から寄せる波が、海へと人を誘い 多くの人が海辺へと集まってくる。 自転車で、バイ…
山々に囲まれ、穏やかな海が広がる景色が広がり、 故郷の呉と、雰囲気がとても似ている。 「舞鶴」 その場所はともに、鎮守府がおかれた街。 そして肉じゃが発祥の地を争う。。 自衛隊の船が停泊し、日本を守るための日々努めていてくれる水兵さんの街 ひっ…
街道沿い、行きかう人を見守る野仏に出会った。 その野仏たちはなぜだか、首が変わっていた。 その顔を覗いてみると、何事もなかったようにすまし顔だった。 横を向いたり、ちょこんと自分でそのあたりの石を拾って 急いでくっつけたりしたように。 でも、そ…
夏休み後半 広島から名古屋への帰り道は、のんびりと3泊の行程を組んでみた。 ざっくりと次の日の計画を前の日に練りながら次の宿を探してみる。 昔もこんな感じで全国を回ったことを思い出す。 これはまたまた面白い、 阿も吽もどちらも口を開けていらっし…
広島に住んでいる頃は全く気が付かなかったが 中国地方界隈の狛犬さんはとても独特な形をしている。 今にも動き出しそうに獅子は舞っている。 ※岡山県新見市千屋実「千屋神社」 尾を高く上げ、人を威嚇し今にも襲ってきそうな姿をしている。 故郷の祭りでも…
交通量の多い一桁国道から海沿いの道へ避けて走ると 瀬戸内の穏やかで優しい海が広がる。 子供のころは、この海がこんなに優しい海だとは感じなかった。 素朴で、愛らしい。 そんな狛犬さんがいる場所でもあった。 よう来たね。 おかえり。 なんとなく、そう…
ロックフィルダム 巨大な岩石を積み上げて谷を埋める。 日本初のロックフィルダムは、空に向かって大きく手を広げている。 人がこんなものを作れるのかという不思議な感覚をうける。 ダムの上流側には満々を水がたたえられ、湖底に村が沈んでいという。 電力…
週末の夜に家を出て、適当なところで途中で仮眠を取り 夜明け前に目的地へ向かう。 人が動き始める前の郡上八幡町に、ふらっと寄ってみた。 バタバタバタ おはようございます。 新聞配達の人とすれ違い、挨拶をする。 外灯が消える前、夜明け前から働き始め…