のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

山-鈴鹿

浮き立つ季節

空に向かって立ち登る。 大きく大きく背伸びする。 枝先では、小さな葉を出すと同時に 花も咲かしせわしない。 いつの間にこんな準備をしていたのかな。 足早に移り行く季節に心が浮き立つ。 そんな気持ちが大気から伝わってくる。 そんな気持ちを分けてくれ…

一歩

誰かが一歩を踏み出す。 すると道が出来る。 最初の一歩は、何も分からないし怖いけれど その一歩を踏み出す人しか見えない景色がそこにある。 続いて歩くのは容易だけれど できれば最初に一歩を踏み出す人になりたい。 あの丘の向こうへ あの頂の向こうへ …

天空の大地

孫田尾根の藤原岳山頂直下は急峻なガレ場が続く このダイナミックな風景もこの道の魅力 空に出ると、風雨によって作られた台地が特殊な環境を作り 四季折々の花々がひっそりと顔を出す。 ふと足元を見るとウサギの足跡が雪面に続いていた。 子の足跡をおって…

第六候「草木萌動 (そうもくめばえいずる)」

じっと縮こまっていた身のうちが外側に向かってはじけるように 草木たちが、一斉に芽はじける。 はらりと 衣を一枚づつ解きほぐしていく。 草木萌動 (そうもくめばえいずる)とは そんな様を表すことば。 春を感じるこよみの言葉 第六候「草木萌動 (そうもく…

最初はゆっくり、じっくりと

歩いてきた道をそっと振り返る。 森の木々は、葉を落とし地肌が見えているが 小枝の先に目を向けると、少しづつ、芽吹きの準備は始まっていた。 雪が解けた枯れ葉の隙間から、緑色の草花も、もういいかな? と、おそるおそる芽を出し始めている。 気温なのか…

春探し

冬が過ぎ、待ち焦がれた春が来る。 なごり雪が降り終わったら 春が来る。 おっかなびっくり。 顔を出したり、ひっこめたり。 少しづつ 季節は進む。 ランキング参加中登山

季節の端境期

どこまで行こうか。 テントも持ってきたが、どうも雲行きが怪しい。 何処で休み、何処で寝るか。 空を見ながら、気分を見ながら考える。 気ままな一人歩き。 何回目かの尾根の頂には、「草山」と小さなタグ 「草木」いい名前の頂です。 あと2-3週間もすれ…

大切につかうこと

谷向こうの、石灰の採掘場から休日だが、忙しそうに重機の音が響いてくる。 ともすると忘れがちだけれど、地球からの贈り物を使って今の私たちの暮らしは成り立っているんだと今更ながら思いを至らす。 有難いことです。 大切に使わせていただかないと。 石…

冬終わりのころ

石灰石の山へと登る道 ころんと、カタツムリのからが一つ転がっていた。 あっという間に1月が過ぎ、2月も日一日と過ぎていく。 地の雪は少しづつ解け始めた林に響く小鳥の声は 地鳴きからさえずりに変わっていた。 キキ 聞きなれない声に目を向けると、 サ…

冬が来る

雨は上がり、次第に空が開けてきた。 やはり平地は晴れいる。 山が雲を受け止め雨をためる。 川になり流れ海に下る。 日本の地形とはそういうものだと、山を歩き始めて体感できた。 葉が落ちた枝先には、冬芽が芽を出していた。 これからの季節、冬芽や葉跡…

寝床をたたむ

雨は夜半に上がり、星空が垣間見えたが、 目を閉じといると、風が強まり始め、空の上では強風が吹き荒れているのが感じられた。 やはり、谷間を寝床に選んでよかった。 そんなことを考えてうつらうつらしていると、 朝方に再びぽつぽつと雨音が聞こえ始めた…

試行錯誤もまた楽しい

紅葉していれば、この桂のたもとで、甘い香りとともに一夜をともにしたいと 思っていたが、今年も一足遅かったようです。 寄り集まり大きく枝を伸ばす桂の木は、水辺が好き。 ハート形の葉っぱといい、この樹形といいとても好きな木の一つです。 まだ時間は…

雨の降る前に

山のお祭りも通り過ぎ、つい先週まで今年はいつ寒くなるんだろうと 思っていた週末、いきなり寒気が訪れるという。 三方を山に囲まれた濃尾平野は晴れだけれど、北は荒れ模様 どうしようかなと悩んで、比較的天気の良さそうな三重の鈴鹿山脈を訪れる計画を立…

変化の下り道

変化の風景がとても好き。 晴れの山では出会えない出会いがあります。 霞が消えたり現れたり 霞の向こうには色づき始めた木々が広がる。 飛んでいきたいような高度感 お手軽で素敵な山です。 森に入ると音が変わる。 さわさわと風が吹くと、受け止めてくれて…

愚直に守る

標高を上げていくと、雲の中に入るころ、森は黄色く染まり始めた。 雨の可能性もあるが、この霞の景色は晴れでは出会えない。 さあ、森を抜けてカレンフェルトと呼ばれる霊仙山の特徴的な 地形に出るが、ここからが急とになることを、事前に下見をしている T…

優しい景色

山の木々は、刻々と移り変わる光に反応し色合いを変化する。 春夏秋冬で、この一瞬のが一番色が多彩になり、優しい風景だと感じる。 草花たちが次々と花広げ、あれだけ静かだった森が歌いだす。 虫も、動物も、人も 山とともに、植物とともに生きてきた。 そ…

不思議な場所

登り口から小一時間で峠が見えてくる。 あそこで一休みしますか。 峠で一休みして先へ進む。 不思議なところでしょう。 1時間登ってきた山奥に、広い扇状地が広がる。 この山域は、炭焼きが盛んであちこちに窯跡があったり この道をまっすぐいくと、鉱山跡…

お久しぶりです

雲一つない青空が広がった休日 かねてから一緒に行こうと言われていた先輩とともに お互いの中間地点の山の裾野の駐車場で待ち合わせした。 久しぶりですね。 定年されて家でのんびりしていたが、再度最近働き始められたという。 体の動くうちは働くのがいい…

山上の台地の風景

空を見上げると、空を横切っていた。 季節が変われば空の風景も変わる。 空の模様が変化する。 空の色が変わり 風の音が変わる。 季節を求めて抗おうと、色はしだいに失われ眠りの準備に入っていく。 ゆっくり、ゆっくり 確実に冬は近づく。

空の大地へ上がる

時のたつのも忘れ、シマリスたちと戯れて楽しい時を過ごしていたが 空を見上げると青空が広がり始めていた。 今日は、シマリスのところでのんびりしようかなと思っていたけれど、 気持ちの良い光に誘われて、御池岳とボタンブチの方に足を延ばしてみることに…

御池山のシマリスたち

カサ、カサカサ 小さな枯れ葉の音のした方に目をやると、 素早く動く小さな個体が視界に入ってきた。 あ、いたいた 日本でシマリスと言えば北海道のエゾリスが在来種ということだけど、 移入されたものが野生化して、本州では現在、岐阜・新潟・山梨で定着し…

ドングリの森へ

湿ったっ空気が北に入り込み、飛騨地方は予報がどうも怪しく 太平洋側は比較的穏やかな週末となった。 そういえば、この時期の御池岳はシマリスが戯れていると依然聞いたことがある。 シマリスに会いにというのもいいかもしれない。 コグルミ沢の登山口の横…

森の静かな朝のこと

夢のような夜が明けた。 今回借りた場所は、先人が炭を焼いたであろう場所 人が去り何十年たったであろうが、今もちらほらとその名残が残る。 森が明るくなると同時に、小鳥たちの朝の歌声が響き始めるのを聞きながら 火をおこし一杯のコーヒーを頂く。 うま…

大切な時間

夏を思わせる青の中に、朱がゆっくりと染み出してきた。 色の変化 季節の変化 変わる季節の匂いを嗅ぎながら渓谷沿いの散歩道を奥へ奥への進んでいく。 根の平峠から先は緩やかな平坦地が広がり、あちこちでテントが張れる場所が広がる。 どこにしようかな。…

千種の道

大きな杉の木だ 千草街道と呼ばれたこの道は、古くから伊勢と近江を隔てる鈴鹿山脈を越える重要な街道の一つで、炭焼きの跡や鉱山跡など人の暮らしの痕跡があちこちに残っている。 おや、なめこがある。 びっしりと秋のごちそうが並び始めていた。 人が多く…

季節の匂い

お月見をと思っていたが、天候は足早に変化しそうな空模様に迷いながらの三連休 比較的晴れ間が多そうな予報の南方面ということで、鈴鹿の森に行き先を決めた。 去年の初雪のころから1年ぶりかな。 久しぶりに近くの森でゆるりと楽しむことにして、ハンター…

小雪の御池山 天空の大地

山頂直下、真っ青な空が白い枝の先に広がっていた。 御池の山頂に向かわず分岐を左に折れ、ボタンブチを目指し白い森に入る。 御池岳山頂付近はテーブルランドと呼ばれ、広大なカルストの大地が山上に広がる場所 森を抜けた。 なんという景色だろう。 目の前…

小雪の御池山 足跡探し

嵐が去った朝、囀り始めた森の小鳥の声に催促され、テントから顔を出すと、 青空が広がっていた。 いい朝だ。 よし、予定通り沢を詰めていって、御池岳に登ることにしよう。 天から日が降りてくる。 谷あいの風景だ。 山頂から眺めると日は登るものだが、谷…

小雪の御池山 お気に入りの過ごし方

白瀬峠を下り真の谷に下ってきた。 この先は地図では破線の道となりこのルートを通る人は少ない。 御池岳直下東側の谷は、上空を飛び交う強い風は届かず、ひっそりとしていた。 テント場には伏流した水も流れており、とても良い場所だ。 水があるのはとても…

小雪の御池山 小雪(しょうせつ)

◆小雪(しょうせつ) 木枯らし一番の知らせが届き、北風が山から山を飛び越えていく。 北国では里でも初雪の便りが届き始め、本格的な冬が季節の戸を叩く。 小さな雪が大きな雪に。 日ごと雪ごとに季節は進む。 小雪とはそんな季節 森は眠りにつこうとしてい…