のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

小原の四季桜

里に入るカーブを曲がると辺りが急に明るくなった。 桜だ。 霜が降り、初雪の便りがあちこちから聞こえ始める季節に桜が咲いている。 時計の針が早まったのか、とても不思議な空間が桜の周りに漂っており その気配を感じるのか、谷にコジュケイの鳴き声がこ…

雨上がり

夜半に降り始めた雨がいつの間にか止み 窓を開けると、キラキラと朝日が降り注いでいた。 雨の湿気をいっぱいに吸い込んだ大気から絞り出された水がにじみでているのか お城は煙に曇っていた。 名古屋のお城の周りには、カラタチの垣根が続いており ここを通…

不思議な場所

登り口から小一時間で峠が見えてくる。 あそこで一休みしますか。 峠で一休みして先へ進む。 不思議なところでしょう。 1時間登ってきた山奥に、広い扇状地が広がる。 この山域は、炭焼きが盛んであちこちに窯跡があったり この道をまっすぐいくと、鉱山跡…

お久しぶりです

雲一つない青空が広がった休日 かねてから一緒に行こうと言われていた先輩とともに お互いの中間地点の山の裾野の駐車場で待ち合わせした。 久しぶりですね。 定年されて家でのんびりしていたが、再度最近働き始められたという。 体の動くうちは働くのがいい…

素敵な予感

おや、この道いいかも。 高賀山の西側は、谷から湧き出た豊かな水と森が広がっていた。 それに人もほとんど通らない。 掘り出し物の森を見つけたかも。 太陽の光が気持ちよく森に注がれ、 心地よい水音が森に響く。 渡りの小鳥のこえが風の音に合わせて歌を…

早めのチェック

山頂からの西側急斜面は風が強いのか、木々の葉はすでにほとんど落ちていた。 こちらの道は、メジャールートではないようで、時々道が不明瞭になり GPSを確認しながら注意して進む。 事前に地図を確認し、地形を想像して頭に入れておき おかしいと思うところ…

高賀山「円空が修業した山」

岐阜方面は帰りの道が混雑するのであまり足を延ばしてこなかったが 紅葉もそろそろ1000m前後まで下りてきた頃かと思い 円空も修業したという岐阜の山「高賀山」に足を延ばしてみた。 中腹の高賀神社の横を通り過ぎ、公園として整備されている駐車場から登り…

明け六つ

日の出とともに、ハンターのセルを回す。 心地よい振動が始まる。 明治の頃、新暦に変わって暗いうちに起きるのになかなか慣れなかったと聞く。 その昔は、日の出を「明け六つ」とよび、日の出に合わせて時を変えていたという。 ■明け六つ 日の出から日の入…

子守歌を聞きながら

季節の移り変わりの美しさの中で、 小さな生き物たちの命が終わる。 ちょっとした偶然 そしてもって生まれたであろう運 世代をつなぐ役割を果たし、命はつなげたのか。 誰かに守られて、導かれたのか。 この場所のどこかに いまは、ぐっすりと眠りについてい…

近くの里山のこと

愛知北部の岐阜県との県境に小高い山塊がある。 鳩吹山はその東の端に位置し 木曽側と高速道路のようなR41の車の川がこの山塊を縫うように走っている。 このチャートは、海底の粘土層が積み重なったものだという。 地質は独特の景観を生み出し、大地の不思議…

穏やかな一日の事

岐阜の下呂温泉と、長野県大滝村の間に位置する阿寺山地 今は日帰り温泉だけになっている、乗政温泉の一軒宿の軒先には 沢山の干し柿が吊るされていた。 きりりと冷える朝の空気が、干し柿を甘くし 木々を色づかせていく。 気持ちがいいな。 のんびり歩きは…

風任せ

落葉とともにもう冬籠の準備ができている。 ムラサキシキブは恥じらい気にうつむいていた。 そっと膝まづいてみると、草むらは様々な色の変化を見せてくれていた。 何色というのだろう。 不思議な色だ。 なんだか落ち着く色だ。 色って面白いな。 色っていろ…

秋色の美術館

秋色の美術館が開館した。 筆を手に取り、思い思いの色が森のキャンバスに塗られていき 山いっぱいに広がっていく。 紅葉 なんて不思議な化学変化なんだろう。 植物の体内で静かに、そして急速に変化する冬への準備 誰かがスイッチを押したように一斉に変化…

小さな茶畑のお寺さん

日の光が低くなった。 一本の木が寺の名残を残すのみとなった茶畑後に残る寺跡は 朝日を浴びて眩しく光っていた。 今は傍らに数体んお地蔵さんが人々を見守っている。 辺りはきれいに掃除がされ、気持ちよさそうに笑っていらっしゃる。 美濃白川の川面から立…

中央構造線の道を行く

駒ヶ根から九頭竜川を渡り東に延びる道を行き 中央構造線が走る断層の谷を目指し ひんやりと、朝日が差し込む九十九折の坂を楽しむ。 ゼロ磁場と呼ばれる分坑峠を通り過ぎ断層の道を南へと下っていく。 地蔵峠を越えて南下していきたかったのだけれども、 通…

残り香

つい一昔前まで、人と祈りはとても身近だったが いつの頃からか、ひとつ、またひとつと何かが忘れ去れていった。 崩れかけた階段が伸び、空の向こうに鳥居が見える。 あの向こうはどうなっているのだろう。 自然に飲み込まれ、波打った石段を登ってみる。 ま…

九頭竜を遡る

東を南アルプスの山塊に 西を中央アルプスの峰々に挟まれた地には竜が住むという 人はその川の名を天竜川と呼び敬ってきた。 竜の川に沿って北上し、駒ヶ根YHのダッチオープンとキノコの宴会に誘われて 久しぶりにツーリングを楽しむことにした週末 左右に広…