のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

2017-01-01から1年間の記事一覧

森の子どもたち

ようこそ森の展覧会へ ことしも植物園の森で展覧会が開催された。 あれ。 静かな森に、楽しい笑い声 とことことこ。 木々の中に溶け込んだ人形たち動きだした。 いろんな顔の子どもたちが集まってくる。 ちょっと、にらめっこしてみようか。 にらめっこしま…

冬至の頃

冬至を迎えた里山の草木は枯れ草色に染まっていた。 ジイソブ(ツルニンジン)もヨボヨボになっていた。 ツンツンと指で触ると、ひらひらと種がこぼれ風にのって散らばった。 虫の姿もめっきり見なくなった。 昨日の寒さで、力尽きた女郎蜘蛛が自らの糸にか…

芳山(ほうざん)

土に命をつぎ込む不思議な技を人はいつ編み出したのか。神から教わったのか。 土への命の吹き込み人無から生を生み出すもの人 ここの土は私から三代前のじいさんが残してくれた土なんだ。大切に使わしてもらっている。 不思議な力に間に導かれ門をくぐった。…

休養日

冷たい雨が朝から降り、ぽっかりと休養日ができた。日常使いの酒器がないかぶらり町を散歩してみることとした。 ここは焼き物の地、登り窯と呼ばれる釜が今なおあちこちに点在する。そして町全体が焼き物の匂いに囲まれていて何だか微笑ましい。 登り窯を実…

友達は今、芋農家

もう20年来の付き合いとなった信楽の友人は私の動植物の先生。紆余曲折があり3年前から信楽で芋農家を営んでいる。 今年はチャレンジの年だったとのことだけれど春は低温で植え付けが送れ、秋は雨続きでの取入れ遅れや乾燥処理がしっかり出来なかったこと…

たぬきの里

甲賀の里、信楽で農家を営む友人を訪ねて二週間を過ごす。 そんなリフレッシュ休暇もありかなと考え連絡を取ったのが数週間前。 快諾いただき、節目の年の長期休暇は信楽で過ごすことにした。 ■信楽に向かう道 木津川を越え宇治の茶畑の一帯に入るとヒヤリと…

御在所山「嬉しい時間」

その昔、壇ノ浦で幼くして命を落とした安徳天皇が逃れ、この地で隠れ住んだとされ 高貴な方が住む山として「御在所山」と呼ばれるようになったという。 日本人は古来太陽を神として崇め、神を崇める社の神社は南向きや東向きに建てられることが多いが、ここ…

御在所山「ささやき声」

鳥居をくぐると空気が変わった。 一歩一歩階段をのぼるごとに、時を遡り過去へ過去へと登ります。 歩を進めるごとにだんだんと、匂いがこくなり すこしづつ、気持が和らぎ優しくなるのに気づく。 はっけよーいのこった。 どこか遠くから、奉納相撲の声が聞こ…

御在所山「忘れられた場所」

人が山を離れ、街に降りて半世紀近くが立ったのだろうか。 つい最近までといっても、祖父の代、そう明治・大正辺りまでは 当たり前のように、人は山で暮らし、山に神を祀り、山自体を神として 崇めていた。 街に降り、人が多くひとところに集うようになった…

あるがままに

紅葉まっさかり私市植物園 いつもは静かな園内も、この時期はにぎやか。 人込みを避けていつもは足を延ばさない園内の最奥の針葉樹の森へと足を延ばした。 あ。 そこは台風の爪痕が恐ろしいほどの破壊の跡が残っていた。 そびえたつ木立が根こそぎ持って行か…

露降りる

雨が降った翌朝は、西高東低の気圧配置となりぐっと冷え込むことが多くなる。 そんな秋の雨上りの朝、すこし早起きして田のあぜ道を覗くと刈り取られた畔草にびっしりと露がついた素敵な光景が広がっていた。 草露の水滴はどこからやってくるの? この素敵な…

私市植物園の秋祭り

一足早い粉雪を思わせる、子福桜や冬桜が花開き始めていた。木枯らしに吹かれ時たま、花びらが散る。これから冬の間中、この木の周りだけ日が当たったような、ほっとさせてくれる場所になる。 西高東低の気圧配置になると朝夕だいぶ冷え込むようになりひと雨…

空き地

小さな頃、は大きな土管が転がり缶蹴り、鬼ごっこ、ボール遊びなど子供の遊び場だった空き地は今、訪れるものも少なく静かに秋の花が風に揺れていた。 鍵の壊れた柵をあけ、そっと中にはいってみた。 何かいるかな? いるいる。 実りの秋だけど、花は段々と…

何色がお好き?

君は何色がお好き? 柿色かな。だいだい色かな。それとも、紫色かな。 その昔、人は自然の中から色を分けてもらい絵を描き始めた。色と色を足して、新しい色を作り出し。永遠に色あせない色を残すために様々な技を編み出した。 色に取り付かれた者達よ今年も…

楽しい出会い

裏山を歩いていて、小さな白い花がふと目に入った。 あ!キッコウハグマだ。 花の形が白熊を連想させるので、ハグマという名がついたという。 この白熊ってなんだ?って記憶に残っていた。 そうそう。 西熊の森を訪れた時、くるくるっと巻いた花びらが面白い…

雨音

すいれん池の管理小屋で腰を下ろす。 しばらくしたら雨が本格的に降り出してきた。 目を閉じると雨だれの音がする。 木の葉にあたる雨粒の音がする。 池に落ちる音がする。 雨の音が心地よい。

雨が好き

子供の頃好きだった雨も、いつのころからか鬱陶しく感じるようになっていた でも、森に通うようになって、雨の日がまた楽しくなった。 雨って不思議 どこから降ってくるのだろう。 なぜ、天から水が落ちてくるのだろう。 天気雨ってなんだろう。 なぜ天気な…

小さな心

子どもたちに少しでも本を好きになってもらうには。 本に囲まれた心地よい場所に招待してあげるのが一番と 図書館の方にきいたことがある。 手にとって見なくとも、本の匂いを嗅ぐだけでいつか 本が好きになってくれるはずだと。 森もそうかもしれない。 田…

西熊遊山「森あるき」

山に通う楽しみは人それぞれ。 わたしの場合は、森歩きが好き。 宝物を探しながら、ゆっくりと森を眺めるのが好き。 訪れるたびに、驚きと新たな不思議に出会える場所。 素敵な体験ができる場所。 命が生まれ、くるくると回る場所 日頃忘れていることを思い…

また行きたいな

どこまでも続く山並み右に、瀬戸内海が輝き左に、太平洋が遠くまで続いていた。 日が沈み音が消え星登り 星消える 秋雨前線が停滞するなか、台風までやってきた。スカッとした秋晴れが恋しい。 また行きたいな。

命の種

私たちの主食である米を育てるには、八十八の手間がかかっていると言われる。苗代に籾を巻き苗を育てる。 田起こしを行い、水を張り田植えの準備をする。まだ手植機が普及していなかった子供の頃、家族総出の田植えが懐かしい。 そして炎天下の草取りや、水…

雲に包まれて

ふわりふわりと自由気ままに形を変える。上に下にと気の向くままに流れ行く。雲は自由な風来坊。 そんな雲を眺めながら、今日のお隣さんは3張りでした。それぞれのテントで今日の思い出を語り合う。ゆったりとした時間が流れていく。 日が沈み、夜の帳が下…

幸せごはん

土佐の友とご縁がつながって数年。楽しい関係を頂いている。夏を迎える頃、お酒をいっさい嗜まない、和博さんかヤマモモのお酒を頂いた。これは、とっておきの山の上でいただきたいと、大事に取っておいた。 美しい山もも色にそまったお酒優しい母の湖に向に…

ゆっくり眺めること

気温が上がる昼過ぎ、徐々に徐々に霧は大気に吸収され消えてきたが、武奈ヶ岳山頂方面はまだ深い雲の中。今回は琵琶湖川から、比良山地をすこし縦走気味にさまよってみようかと思っていたけれど、あまりおいしくなさそうなシチュエーションになりそうだ。 よ…

天気のこと

河童さんにはよく、天気図で天候を自ら予測している。 北北東の風、風力**、晴れ 天気図、中学校のクラブで毎日書ラジオ聞きながら天気図書いていたなー 山の天気は、天気予報ではわからない。天気図とその地での経験を元に天気を予想する。この日、天気予…

ヘリテイジ「ストックシェルター」

■ストックシェルター 本体:15Dナイロンリップストップ・透湿ポリウレタンコーティング(耐水圧1,000mm/平方センチ、透湿量8,000g/平方メートル/24hr) 2本のストックで建てられ、トレイルランナーに人気があるモデルだという。実は、シェルターってあった…

西熊遊山「日・月・闇・星」

今日も太陽の神から月の神へのの交代の時が来た。世界には、日が沈まぬ国もあるときくが、この地では一日の半分を日の神が支配しもう半分を月の神が支配するという決まりがある。 遮るもののない山頂では、太陽の神と闇の神の交代を直ぐ側で感じることが出来…

西熊遊山「忘れ物」

さあ、ここがあそこが西熊山ですよ。いつもは、反対側から見ている場所に立つ。ここからの景色はいつもの場所に負けず劣らず雄大だった 今日は天候もばっちり!ここで荷をほどきましょう。河童さんは、最新のテントの初披露。どんな使い心地かなと、子供のよ…

西熊遊山「時よ止まれ」

木々を抜け、笹原が現れ始めた。もうすぐ稜線だ。 あの頂がきょうの寝床。雲も流れ出し、青空がどんどん広がっていく。もうすぐですよ。 四国の山は、海底から強い力で押し上げられ、独特の地質が特徴的。風化したいわばにイワラッキョウの花が風に揺れる。 …

西熊遊山「山頂に向かう」

夕闇が近づく西熊山頂 「ぴーよー」 カンカケ谷に切ない声が響き渡る。 奥物部は今、すみかを失った鹿達が集まり、森の許容を超えてしまっているようです。20年前の森は、背丈ほどの笹で覆われていたという。所々に残された黒い残骸が痛々しい。 でもこれが…