のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

山-白山

雲上はまた今度

雨音で目が覚めた。 天気予報は回復に向かっていると伝えていたが、遅れているようだ。 どうするかな。 また来ればよいか。 煙る景色を楽しみながらゆっくりと下ることを決めた。 こんにちは、上はどうでした? 今シーズンは岐阜側のこの道が通れるのは今日…

荷物を置いて

季節の変わり目か、空模様はめまぐるしく変わる日が続いている。 空を見上げ、今回はゆるり遊山に徹することに切り替える。 白山の岐阜県側の登山道の中腹にある、大倉山山頂の避難小屋に荷物をデポ 様子を見ながら行けるところまで行ってみよう。 雨音が弱…

プリズム

母親が嬉しそうにガラスの三角柱を空にかざしていた。 それなあに。 これはね、プリズム お日様の光を見るための魔法の道具なのよ。 お日様にかざすと、光が虹の帯に変化した。 目を近づけて中を見る。 物が虹色に輝いている。 日本では7色と呼ばれる虹の色…

どく

猛毒で知られるトリカブト その凛とした立ち姿は何度見ても、背筋がピンと伸びる気がする。 アイヌではトリカブトの根から抽出した毒を使い狩猟に用いたという。 その肉を食するときは、加熱すると毒が分解し食することが出来るまでに弱まることを知っていた…

季節変わり

処暑(しょしょ) 暑さ止み季節の空気が入れ替わる季節 天にほど近い空の上は雲の中にあった。 天の上の花の山 初めてここに足を踏み入れた時のことを今でも忘れることが出来ない。 人知れず咲き誇る天の花々 天から降り注ぐ雫と 草花から染み出た絵の具をく…

小屋泊まりの三ノ峰 道

道って何だろう。 人が歩くと道 けものがく道 チョウチョが通る道 他の人には見えない道だけど 想いがある人にはその道が見えるのかな。 なぜなんだろう。 視点を変えると違う道が見えるのかな。 いろんな道を見てみたい。 右に左に、上に下に、360度 三…

小屋泊まりの三ノ峰 風薫る

ゆっくりと眠りから覚める雪解けの森は 命の光を放ち始める おはよう。 春だよ。 森の中では小さな草花たちが、産声を上げ始めた。 ◇ツバメオモト(ユリ科) ◇イワナシ(ツツジ科) たくさん。 たくさん。 動き始めた。 マルバマンサク(マンサク科) ムラサ…

小屋泊まりの三ノ峰 虫と戯れる

あ! 初めて目にするその姿 でも分かるよ。 イワカガミに蜜を求めるギフチョウがとまっていた。 カンアオイの葉の裏に光る卵をそっと産み付けるために早春に生まれ 一年を黒い蛹となり眠りにつく。 早春目を覚まし、カタクリやイワカガミなどの紫色の花に集…

小屋泊まりの三ノ峰 こつこつと

一ノ峰、二ノ峰、三ノ峰そして別山へと続く南白山山域 一日でたどり着けない広い山域の主要な分岐点には避難小屋が点在し 人々を守ってくれるとともに、夜を過ごす大切な場所となる。 どこまでも続く道を歩いてみたい。 この一歩は無駄にはならない。 少しで…

小屋泊まりの三ノ峰 西の谷から

帰ってきた。 どこか郷愁を誘うこの場所からの眺め。 輝く白峰に憧れた日を思い出す。 今週は、こいつと何処へ行こうか。 朝方まで悩んだが、先週訪れた石徹白の村から谷一つ西側から三ノ峰を目指すことにした。 最後の端を渡ると、先週東から眺めていた願教…

石徹白の森 田打ち桜

春を告げる時の花として、古くから人々に親しまれていた。 コブシが咲くとそろそろ農作業を始める時期ということで「田打ち桜」とも呼ばれているという。 花の付け根にちょこんと、おしゃれに羽根飾りをつけたコブシがちょうど見ごろでした。 こちらはタムシ…

石徹白の森 足元の顔見知り

こんにちは、秋には輝く赤色の実をつけるマイズルソウ この付近の山を歩き始めて一年、顔見知りになった花々は よりいっそう親近感を覚える。 ツクバネさんも踊り始めた。 名前を知らなくても頼める野草たちとの出会いだけど 一つ一つ図鑑と見比べ名前を知る…

石徹白の森 祈りの散歩道

森の奥へ奥へと、カニコウモリのトランペットが響き渡る。 大きな葉っぱだなー 小鳥の声に空を見上げると、ウワミゾザクラが木漏れ日に揺れる。 小さなミツバチが羽音を響かせる。 足元にもたくさんの花が咲き始めている。 ここは花の山に続く道 白山へ詣で…

石徹白の森 雪虫のこと

置いてけぼりになってしまったのか、雪の訪れを告げるといわれる、雪虫が一人さみしそうに芽生えを待つ梢にしがみついていた。 仲間たちはみな、北の国に帰ったというのに、このままじゃ溶けちゃうよ。 白い雲と一緒に北に向かう最後の風が吹いた。 さような…

石徹白の森ー大杉から始まる道

黄金色に風になびく麦の海を渡り、緑の山へ足を向けた。 石徹白の森はゆっくりと雪解けを迎え始め里を潤し始めていた。 大量に降った雪は天然の白いダム ゆるやかに里に注ぎこみ、田畑を潤す。 小さな流れが集まり流れ下り、山里の田畑は銀面に満たされ始め…

三方崩山 燃ゆる森へ入る

その昔、白山に住んでいた天狗が空へと飛び立った時に深い爪痕を残し三方が崩れたという。 北東・南東・南西の三方向にかけ崩落しており、登山道は痩せ尾根の通過が余儀なくされる。 国道156号沿いにある道の駅「飛騨白山」のすぐ目の前の林道の入り口を入り…

白水の滝

冬季閉鎖前の白山平瀬道:閉鎖の日 前日に高山土木事務所に電話して、閉鎖予定時間を確認した。 朝のうちにゲートを抜けると大丈夫そうだということが確認できたので、のんびりと朝日を浴びながら静かな「白水の滝」にあってからこの地を離れることにした。 …

不思議な森の時間

◆ケセランパサラン 何だろうこの「ふわふわ」は。 触ってみると、とてもふわふわで気持ちがよい。 ガマの穂のような植物もないし不思議なフワフワだとその時は思った。 帰って調べてみると、幸せの妖精「ケセランパサラン」と呼ばれているもののようです。 …

冬季閉鎖前の白山平瀬道:下る

登山口の大白川へ7kmの道を引き返す。 登りと下りは違った景色が見えてまた不思議なもの 空を見上げると、雲が先ほどいた場所付近に覆いかぶさってきていた。 頂上に向かっていた人は雲の中だろうな。 雲が変化を呼び風を呼ぶ 天気も良いけれど、やはり変…

冬季閉鎖前の白山平瀬道:通うことで感じること

標高2000m付近、北側の日陰で3週間前に降った残雪がちらほらと現れ始めていた。 下りの時にアイゼンを外すタイミングを考えながら登る。 アイゼンは安全でもあるが、引っかけたり、つまずいたり、転倒の危険もあり 装着のタイミングは地面の状況を見極めな…

冬季閉鎖前の白山平瀬道:いい感じ

11/3文化の日から代休を2日入れて秋の5連休を計画した。 どこに行こうかなと、天気の様子と紅葉の様子をにらめっこ。 ふと道路の閉鎖予定を確認すると、白山公園線が11/5でクローズ予定とあった。 春に訪れたときにまだクローズ中であり、歩いてみたかった…

霜降(そうこう)の三の峰「新しいノートを書くように」

下り道 色を拾い集めながらゆっくりと下り始める。 秋の山は色集めが楽しい。 一粒、二粒と落穂ひろいのように丹念に拾い集める。 高度を下げていくと白から黄色へと色が変化していく。 木々が織りなす素朴な色が心に染み入り、記憶のノートに蓄積していく。…

霜降(そうこう)の三の峰「季節を渡る」

白の峰へ 紅の森から、白い峰へ向かう。 青い空にそびえる峰は、天から舞い降りる白い衣に覆われようとしていた。 遠くに見上げていた最後の急登を上ると、真冬の白一色ではない、不思議な世界が広がっていた。 赤と白 キラキラと光る赤と白 深い雪に埋もれ…

霜降(そうこう)の三の峰「歩む」

幅ケ平から再び谷に下り、三ノ峰を目指す道に取り付く。 ここからはしばし急登が続くが、行く先には冬に向かう草花が迎えてくれ楽しませてくれる。 ゆっくり、一歩一歩足を前に出す。 野山を歩くのは、人生を歩くのと一緒かもしれない。 小さな一歩だけれど…

霜降(そうこう)の三の峰「幅ケ平のこと」

幅ケ平のこと。 三ノ峰を目指すには遠回りになるが、打波川を渡り刈込池を目指すことにした。 刈込池は、幅ケ平と呼ばれる森のなかにあり、三ノ峰の南東にそびえる願教寺山の崩落と浸食により台地上の緩斜地が広がる。 流れ込む水の流れはあるが、注ぎ出る流…

霜降(そうこう)の三ノ峰「余韻」

「西高東低の冬型の気圧配置となり風強く日本海側は雨が降り」 ラジオから流れる天気予報は冬の訪れを告げていた。 日が暮れ、満月の空を見上げながら夜明けを待つ。 気温はぐんぐん下がっていく。 霜降「高地から順々に霜が降り始める時期」 第五十二候「霜…

霜降(そうこう)の三ノ峰「鳩ケ湯断層を上る」

暦は霜降に入り、先週末に小屋締めとなった白山は、週末に初雪が舞ったと聞く。 あとひと月もすれば里も雪で覆われていき、ハンターカブで通うも困難になってくる。 田畑も収穫が終わり、感謝の祭囃子が聞こえてくる。 今回は、南西の登山道である、上小池か…

ちょっと一休み

晩夏、どんな変化にが起こっているのかなと、白山へもう一度訪れたいと、代休を当てていて天気も快晴の週末だったが、緊急事態宣言が拡大された。 自分はいいけど、地元人はあまりいい気はしないだろうなと、今回はおとなしくしておくことにした。 まあ、ま…

夏休みの自由研究

夏休みの自由研究が好きだった。 アゲハ蝶の観察日記、植物採集、アリの観察などなど いろいろと思い出に残っている。 朝、日が昇り始める一瞬の輝きを待っていた生き物たちが一斉に動き始める。 一生懸命動いている虫たちを見るのは本当に楽しい。 変わった…

生きられる場所

見上げる雲の上に人知れず咲き誇る花畑があるのをどれだけの人が知っているのだろうか。短い夏。競い合うように一気に咲き乱れる天上の花畑は様々な手段を用いて、訪れるものの気を引こうとする。 色。匂い。大きさ。形。一つ一つの花を眺めたり、匂いを嗅い…