山の木々から見える平地は手を伸ばせば届きそうに見える。
ぴょんと、ひとっ飛びで届きそうに見える。
天狗様は、こんな風に山から人の姿を覗いていたのかな。
その場所その場所でいろいろな言い伝えが残っていて
天狗の話、鬼の話、物の怪の話
いろんな話が今に伝わっている。
子供のころ、そんな話を聞くと眠れなくなるほど怖かった。
一人で便所にも行けなかった。
狸が腹太鼓をポン・ポンと打ち鳴らすのを聞いたことがある。
UFOと思われる光、カクカクっと飛行して急に消えたのを見たことがある。
そいいうのを信じていた。
何かがそこにいる。
そこにいない何かがいるように思える。
そういう感覚がとても強かった。
いつのころかな。
思い切って一人で山で寝てみて。
闇夜の向こうに星の光、月の光を感じてみて。
不思議なことに、怖くなくなり
不思議は友達になってきた。
何だろうこれは
何だろうあれは
世界には不思議がいっぱい
光がいっぱい
そんな気持ちがいっぱいにあふれる。
野山って、不思議の宝庫
おもちゃ箱みたいだ。