山
誰かが一歩を踏み出す。 すると道が出来る。 最初の一歩は、何も分からないし怖いけれど その一歩を踏み出す人しか見えない景色がそこにある。 続いて歩くのは容易だけれど できれば最初に一歩を踏み出す人になりたい。 あの丘の向こうへ あの頂の向こうへ …
孫田尾根の藤原岳山頂直下は急峻なガレ場が続く このダイナミックな風景もこの道の魅力 空に出ると、風雨によって作られた台地が特殊な環境を作り 四季折々の花々がひっそりと顔を出す。 ふと足元を見るとウサギの足跡が雪面に続いていた。 子の足跡をおって…
じっと縮こまっていた身のうちが外側に向かってはじけるように 草木たちが、一斉に芽はじける。 はらりと 衣を一枚づつ解きほぐしていく。 草木萌動 (そうもくめばえいずる)とは そんな様を表すことば。 春を感じるこよみの言葉 第六候「草木萌動 (そうもく…
歩いてきた道をそっと振り返る。 森の木々は、葉を落とし地肌が見えているが 小枝の先に目を向けると、少しづつ、芽吹きの準備は始まっていた。 雪が解けた枯れ葉の隙間から、緑色の草花も、もういいかな? と、おそるおそる芽を出し始めている。 気温なのか…
冬が過ぎ、待ち焦がれた春が来る。 なごり雪が降り終わったら 春が来る。 おっかなびっくり。 顔を出したり、ひっこめたり。 少しづつ 季節は進む。 ランキング参加中登山
どこまで行こうか。 テントも持ってきたが、どうも雲行きが怪しい。 何処で休み、何処で寝るか。 空を見ながら、気分を見ながら考える。 気ままな一人歩き。 何回目かの尾根の頂には、「草山」と小さなタグ 「草木」いい名前の頂です。 あと2-3週間もすれ…
谷向こうの、石灰の採掘場から休日だが、忙しそうに重機の音が響いてくる。 ともすると忘れがちだけれど、地球からの贈り物を使って今の私たちの暮らしは成り立っているんだと今更ながら思いを至らす。 有難いことです。 大切に使わせていただかないと。 石…
石灰石の山へと登る道 ころんと、カタツムリのからが一つ転がっていた。 あっという間に1月が過ぎ、2月も日一日と過ぎていく。 地の雪は少しづつ解け始めた林に響く小鳥の声は 地鳴きからさえずりに変わっていた。 キキ 聞きなれない声に目を向けると、 サ…
小秀山の夫婦滝は冬には全面凍結する氷瀑となると聞いていたが 登山口までは雪道となるため、バイクではなかなかいけないなと 思っていたが、道路状況を確認してみると、今週辺りたぶん行けそうだ。 乙女渓谷の遊歩道の道は、2週間前に降った雪がかすかに残…
高尾山の山頂をスルーして西へと足を向ける 多くの人が歩く道は幅も広く、整備され歩きやすい。 開店の準備に忙しそうにされている茶屋の椅子の数も びっくりするほど多かった。 さあ、下ろう。 城山茶屋を南に折れ、下る道は 暖かそうな頭巾をかぶっておら…
東京、高尾山は、冬の花「シモバシラ」が見られることで有名です。 一度、冬に訪れてみたいとかねがね思いを温めていました。 ●シモバシラの自生地のこと 太平洋側の関東山地・東海・紀伊山地・四国山地・九州山地と帯状に連なっており植物地理学ではソハヤ…
さて、今回のハイライトは大文字山 南禅寺からの道をたどり始めて小一時間ほどで、京都盆地を見渡せる場所に出た。 ベンチもおかれて、のんびりと過ごせるくつろげる場所がそこにあった。 山頂で一服して、下っていくと大文字の火床となる急斜面にでた。 こ…
清水山からいったん町に下り、おなかを満たして蹴上に向かう。 蹴上には、琵琶湖から引かれた疎水の出口となっている場所で この疎水ができたことにより、北陸から琵琶湖を利用して京都に入る 水運ができたとのこと。 琵琶湖から引かれてきた水運の標高と京…
稲荷山を下ると、真っ赤な青木のみが目を引く生垣に出会った。 その先には、中添天皇陵がなんだか寂しく鎮座する。 まだ開門していない泉涌寺を通り過ぎ右に折れる。 この辺りが分かりにくく、前回来た時はここを待っ過ぎ行ってしまったんだよな。 京都らし…
さあ、飯にしよう。 最近は軽く済ますことが多いけど、今日はのんびり予定なので ラーメン作るわと、言っておいた。 出張続きだったので、冷蔵庫の中には白菜ぐらいしかなかったので あとは、登山口へと向かう地元のお店で、ナメコとトッピングを仕入れてみ…
南沢山に霧氷を見に行こうか。 会社の同僚と誘い合わせて「恵那山」北側の神坂峠へと向かったが 冬季通行止めのゲートをくぐったすぐ先からの道は凍っていた。 この道(林道霧ヶ原線)は12/16から冬季通行止めになる予定だが、 2週間前に降った雪が残ってい…
チェーンスパイクを装着して下る。 良い感じに食い込み安心感が増す。 キンキンに冷えた空気に指先が冷える。 次第に日が登り、森に日が入り始めゆっくりと ゆっくりと、気温が上がっていく。 この中で生きている動物は、この時をこの瞬間をとても楽しみに待…
先客は3人のグループで静岡の方から来られたとのこと。 室内にテントを張られて、準備をされていた。 私も、張らせていただきます。 冬場は、小屋の中でもテントを張ると布地一枚ですが、暖かいのです。 薪どうされたのですか? 今日はここでゆっくりしよう…
恵那の山は、お椀を伏せたようななだらかな山容で、山頂まで森が広がっていて、 笹原を抜け、霧氷の樹林帯に入っていく。 この道を歩いた人の感想を見たりすると、激坂が続き、眺望が望めない地味な道という 記録が多いが、静かな道がたおやかに続く良い道の…
稜線の急な道を黙々と上る、前宮の道は修業の道だった。 ふと前を見ると立ち枯れの大きな桧がそびえていた。 枯れてもまだ大地に根を張る姿に、命の余韻を感じた。 何年生きたのだろう。 そして枯れて何年この姿をとどめるのだろう。 この山のヌシのような檜…
週末の天気予報は冬型の気圧配置で。。。 みたいな感じで注意喚起が流れていたが、朝起きてみると窓から見える恵那山は晴れていた。 北の方面はこれからバイクで向かうのが厳しい季節に入っていく。 よし、以前から行ってみたかった恵那山の前宮コースを歩い…
雨は上がり、次第に空が開けてきた。 やはり平地は晴れいる。 山が雲を受け止め雨をためる。 川になり流れ海に下る。 日本の地形とはそういうものだと、山を歩き始めて体感できた。 葉が落ちた枝先には、冬芽が芽を出していた。 これからの季節、冬芽や葉跡…
雨は夜半に上がり、星空が垣間見えたが、 目を閉じといると、風が強まり始め、空の上では強風が吹き荒れているのが感じられた。 やはり、谷間を寝床に選んでよかった。 そんなことを考えてうつらうつらしていると、 朝方に再びぽつぽつと雨音が聞こえ始めた…
紅葉していれば、この桂のたもとで、甘い香りとともに一夜をともにしたいと 思っていたが、今年も一足遅かったようです。 寄り集まり大きく枝を伸ばす桂の木は、水辺が好き。 ハート形の葉っぱといい、この樹形といいとても好きな木の一つです。 まだ時間は…
山のお祭りも通り過ぎ、つい先週まで今年はいつ寒くなるんだろうと 思っていた週末、いきなり寒気が訪れるという。 三方を山に囲まれた濃尾平野は晴れだけれど、北は荒れ模様 どうしようかなと悩んで、比較的天気の良さそうな三重の鈴鹿山脈を訪れる計画を立…
変化の風景がとても好き。 晴れの山では出会えない出会いがあります。 霞が消えたり現れたり 霞の向こうには色づき始めた木々が広がる。 飛んでいきたいような高度感 お手軽で素敵な山です。 森に入ると音が変わる。 さわさわと風が吹くと、受け止めてくれて…
標高を上げていくと、雲の中に入るころ、森は黄色く染まり始めた。 雨の可能性もあるが、この霞の景色は晴れでは出会えない。 さあ、森を抜けてカレンフェルトと呼ばれる霊仙山の特徴的な 地形に出るが、ここからが急とになることを、事前に下見をしている T…
笹原の高原を行く。 中央アルプス南端、恵那山の北側の峰に続く道は、笹原を行く高原の道が続きます。 窪地に生えるダケカンバはすでに落葉していた。 まるで、海原のように、東から照り付ける朝日に、照らされた笹原が風になびく。 立ち止まって、しばしこ…
富士見台高原から南沢山への稜線縦走の道を行く。 谷に下り、下った分再度上がる。 ちょうど、森と笹原の境目にあるのだろう、下ると森に入り、上ると笹原の眺望が開ける。 そんな景色を楽しみながらの道が続く。 舞い降りたばかりの葉っぱに、霜が白い薄化…
季節の変わり目は素敵な贈り物がやってくる。 それは、道の傍らに咲く小さな草の枯れ姿であったり、 横たわった枯草に降りた霜だったり。 冷え込んだ初秋の、高原の朝のこと 池には薄い氷が張り、ところどころの地面には霜柱も立っていた。 きりりと冷えこん…