のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

御在所山「ささやき声」

鳥居をくぐると空気が変わった。 一歩一歩階段をのぼるごとに、時を遡り過去へ過去へと登ります。 歩を進めるごとにだんだんと、匂いがこくなり すこしづつ、気持が和らぎ優しくなるのに気づく。 はっけよーいのこった。 どこか遠くから、奉納相撲の声が聞こ…

御在所山「忘れられた場所」

人が山を離れ、街に降りて半世紀近くが立ったのだろうか。 つい最近までといっても、祖父の代、そう明治・大正辺りまでは 当たり前のように、人は山で暮らし、山に神を祀り、山自体を神として 崇めていた。 街に降り、人が多くひとところに集うようになった…

あるがままに

紅葉まっさかり私市植物園 いつもは静かな園内も、この時期はにぎやか。 人込みを避けていつもは足を延ばさない園内の最奥の針葉樹の森へと足を延ばした。 あ。 そこは台風の爪痕が恐ろしいほどの破壊の跡が残っていた。 そびえたつ木立が根こそぎ持って行か…

露降りる

雨が降った翌朝は、西高東低の気圧配置となりぐっと冷え込むことが多くなる。 そんな秋の雨上りの朝、すこし早起きして田のあぜ道を覗くと刈り取られた畔草にびっしりと露がついた素敵な光景が広がっていた。 草露の水滴はどこからやってくるの? この素敵な…

私市植物園の秋祭り

一足早い粉雪を思わせる、子福桜や冬桜が花開き始めていた。木枯らしに吹かれ時たま、花びらが散る。これから冬の間中、この木の周りだけ日が当たったような、ほっとさせてくれる場所になる。 西高東低の気圧配置になると朝夕だいぶ冷え込むようになりひと雨…

空き地

小さな頃、は大きな土管が転がり缶蹴り、鬼ごっこ、ボール遊びなど子供の遊び場だった空き地は今、訪れるものも少なく静かに秋の花が風に揺れていた。 鍵の壊れた柵をあけ、そっと中にはいってみた。 何かいるかな? いるいる。 実りの秋だけど、花は段々と…

何色がお好き?

君は何色がお好き? 柿色かな。だいだい色かな。それとも、紫色かな。 その昔、人は自然の中から色を分けてもらい絵を描き始めた。色と色を足して、新しい色を作り出し。永遠に色あせない色を残すために様々な技を編み出した。 色に取り付かれた者達よ今年も…

楽しい出会い

裏山を歩いていて、小さな白い花がふと目に入った。 あ!キッコウハグマだ。 花の形が白熊を連想させるので、ハグマという名がついたという。 この白熊ってなんだ?って記憶に残っていた。 そうそう。 西熊の森を訪れた時、くるくるっと巻いた花びらが面白い…

雨音

すいれん池の管理小屋で腰を下ろす。 しばらくしたら雨が本格的に降り出してきた。 目を閉じると雨だれの音がする。 木の葉にあたる雨粒の音がする。 池に落ちる音がする。 雨の音が心地よい。