日々の暮らし-私市のこと
小さな茶の花が咲き始めていた。 主張しない小さな花がなんとも愛らしい。 久しぶりに尺治の沢をくろんど園地へと向かった。 家の窓から見上げる里山は、古く共同管理されていた入り合い山で 薪を取ったり、山菜を取ったりしていたようで、 今でも一部は私市…
村の端、山裾に地蔵堂がぽつんと残る。 傍らには、寄り添うようなクロガネモチの大木があり、傍らの道を通るたびについ挨拶したくなる。 久しぶりに帰ると、すぐ山側に立っていた古家が取り壊されて、周りが広くなっていて、きりりとした雰囲気が漂っていた…
磐船街道、京、大阪から奈良に抜ける街道の一つで、私市から天の川沿いに谷間を抜けていく道 私が大阪に来た30年ほど前には、1車線で車の離合でよく渋滞していたが、山腹をトンネルが貫き昔の面影はない。 その磐船トンネルの横を川沿いにそれると、廃道…
昔はどこにでもあった裏道 かくれんぼぼをしたり、鬼ごっこをしたり 葉っぱをむしって、くるくるっと丸めて草笛を作ったり。 とんと見なくなった裏道が残っているのも、私市の魅力の一つかなと思います。 こんな道を散歩していると、色んなものに目移りして…
大阪と京都、奈良の堺に広がる小さな谷間 都会の片隅に流れる天の川 空から星が降りそそぎ、あちこちに星にまつわる伝説が多く残る。 妙見神社もその一つ 白鳥が舞い降り、毛づくろいをしていた切り株が参道の傍らにぽつんと残っていた。 神社を横道を登って…
秋の散歩はとても気持ちがいい。 川の土手を歩いてみると、小さな秋の花でにぎわっていた。 小さな花を手に取って、図鑑片手に調べてみるのはとっても楽しい。 ■マルバルコウソウ 最近では、こうじゃないかなと思ったものを、ネットで聞いてみたりすることも…
小学校から続けてきた息子の最後の獅子舞は、台風19号の影響で1日のみとなった。 村の神社に皆が集まり、無事の収穫を天に祝う。 子供達の篠笛の音色に合わせて、獅子が踊る。 みんなうまく吹けるようになっているね。 小さな頃から私も祭りが好きだった。 …
友人からいただいたカレンダー 身近な植物が素敵に描かれていて、毎月めくるのを楽しみにしています。 9月はヨウシュヤマゴボウ 花言葉は、「野生」「元気」そしてなぜか「内縁の妻」 おいしそうな実が野山のあちこちで見られますが、実を含めて根っこまで、…
田植えが終わり水が満たされた棚田に風が吹き抜ける。 なぜだかほっとする景色です。 棚田の周辺にはいろんな生き物が集まってくる。 春一番に咲き始めたスズメノエンドウとカラスノエンドウの実は熟して来年の種を飛ばしていた。 小さな種は、草むらの中で…
げこげこげこ げこげこげこ 水が抜かれた田んぼの片隅に残った水たまりが騒がしい。 なんだなんだ なんだなんだ 尻あげて、おしりだして。 なんだなんだ。 んん なんだか、白黒のものが浮かんでるぞ。 おやおや 卵じゃないか。 そうか、卵を産んでるんだ。 …
夏の間は朝の散歩が気持ちいい。 村の路地裏に迷い込み、気の向くままふらーり、ふらり 生け垣や、庭に植えられた木々を眺めながらの散歩は楽しいものです。 ケバい芋虫が道を歩いていた。ツマグロヒョウモンの幼虫だ。スミレの葉っぱが食草ですが、食べ尽く…
手間をかけること。 料理とは気持ちを伝えること。 気持ちを持ち寄り。 ひとつ火を囲み一つ場所に集う。あのころのように。 あなたはどんな人生を送ってきましたか。つらいこと、悲しいことはないかい。 ことばにすることで、すこし気持ちが和らぐこともある…
夢中になって仲間達と野山に出かけ、夢を語り合った。創造し練り上げ、作り上げることの楽しさを知り伝えることの難しさ、醍醐味を経験した。 あれから数十年たち、自分が経験してきた大切なことを誰かに伝えたい気持ちが芽生えてきた。 それは、パートナー…
草むらの中を覗くと、驚いたゴマダラマミきりが飛び出していった。 草むらには、沢山の虫達が命のやりとりしている。 花の裏にはハンターが潜み、花に訪れる獲物をじっとまっている。 葉っぱと葉っぱのあいだは、なにから逃げてきたのか、身を伏せて縮こまる…
スズメのなんとかって多いいです。 これ、本家「スズメくん」 いま、あっちこっちの原っぱで、棒の先にボンボンをつけたような草が沢山生えてる。 なんだろうって調べてみると。 「スズメノヤリ」ってある。 「ヤリ」とは毛槍のこと。 今年の冬、四国秋葉の…
今年の春はすこしゆっくりだ。 *1 いつもあっという間に通り過ぎる春だけど、すこし長い間楽しめそう。なんだか得した気分です。 *2 彩り少ない冬のあぜ道でひっそりと、歌の練習をしていた「ほとけのざ」朝露に輝き、コーラスを歌っていたよ。 *3 先日テレ…
朝起きると外は雪景色だった。 いままで温かい日が続いていたが、昨日から冬将軍がやってきた。 今日は歳神様を見送る日 私市では、近くの神社では、焚き火を囲んでのとんど焼きが行われていた。 小雪が舞う中、家々からしめ縄などが、持ち寄られ炎と共に天…
暖かな新春の風にコウヤボウキが揺れる。 茶色に色あせた穂の中に薄っすらと薄紫色を残す穂が一輪あった。 見上げると濃い緑色のステンドグラスが散りばめられた天窓が空を覆う。 古刹「獅子窟寺」の境内の社寺林は鬱蒼とした椎樫林に覆われている。 金剛山…
新たな年を迎えられたことを感謝し、気持ちを新たに入れ替える一年の区切り。 全国津々浦々、常に私たちのそばにあり、心のより所となっている村の神社 現代では、普段の忙しさに忘れがちですが、ことあるごとに生活の中にあり 思い出す不思議な存在です。 …
朝ゆっくりの散歩に出ませんか。 四季折々の風景を楽しみながら、ゆっくりと深呼吸 かけ足ではだめだよ。 ゆっくりだよ。 そう、ゆっくり歩くとたくさんの命のいとなみが見えてくる。 そんな気がする。 小さな、小さなシジミチョウに出会ったり。 朝日の輝く…
■私市のだんじり 江戸時代末期にあたる天保年間 船場の職人によって作られ伝えられてきた「だんじり」 交野には5つの「だんじり」があり、村々熱い思いが込められ 伝えてこられた。 このあたりの「だんじり」は背が高く、天にそびえる雄姿はすばらしい。 ■…
美味しいお米を主食とする民族に生まれたことに感謝する。 日本人でよかったな〜 米が作られ始め、日本人の体はもう米がないと生きていけないのでは(^^) 新米の季節に心躍らせ、ワクワクしてくる人はおおいいのではないでしょうか。 米というものは、毎年同…
秋風に誘われて里山を歩く 生き物達は冬ごもりの準備に忙しい。 蛙は暖かい地面の中へ 心地よい場所をさがしてあっちへこっちへ。 トカゲは、衣を脱いで冬眠前のおしゃれによねんがない。 どこを寝床にするかで生死を分ける大事な選択 じっくり寝床を探しま…
涼やかな秋風に、小さな鈴が鳴る。 チリ チリ チリリン 秋の鈴。 キチキチキチ キチキチキチと百舌の高鳴き秋の声 チチ、チチ セキレイも加わって、秋の歌声大合唱。 ツバメが去り コウモリもどこかに消えた秋の空 日が短くなりましたねと、出会う人にあいさ…
秋分の末候、水始涸 田の水を抜き、稲刈りの準備を始める。 八十八の手間をかけ、まごころを注ぎ込んで育て上げた米が もうすぐ収穫となる。 我が子と同じ手塩にかけての稲刈りは、とてもうれしいものだと思います。 黄金色に輝き始め、風になびく田んぼを見…
身体の色を変えることができるんだ、しかも全く違う色に変わっている。 緑と草色。 Photo恵ちゃん もしかして、赤とか青にもなれるの? そんな訳ないか(^_^) でもね、色の変わる仕組みが分かったら、人は忍者になれるかもしれない。 忍者は飛んだりはねたり…
春分の日と秋分の日 お日様とお月様がよーいどんで、綱引きを始める日 さあさあ、秋の大運動会の始まりだよ。 どちらが勝か負けるかそれはお空に聞いてみるしか分からない。 わっしょいわっしょい、お日様の応援は「夏の雷様」 どんどんどん どんどんどん と…
田舎の家の3本の柿の木の下 秋になると彼岸花が咲いていた。 「彼岸花の根には毒があるけれど、水にさらすと毒は流れて食べることができるんよ」と母が教えてくれた。 昔の人は、飢饉に備えていろいろな準備をしていたんだと、小さいながら考えたものです。…
立秋「寒蟬鳴(ひぐらしなく)」 ふと気がつくと朝夕に窓から涼風が流れ込んでくる。 カナカナカナ、カナカナカナ 谷向こうの木立の中からヒグラシの声が聞こえた。 里でヒグラシの声やツクツクボウシの声が聞こえ始めると 夏の終わりももう直ぐそこまで来た…
小学校の夏休「自由研究」という宿題があった。 3年生か4年生の頃だったか、揚羽蝶の観察日記を付けたことがある。 庭の裏にあった、金柑の葉に産みつけられた1mm程度のまんまるな小さな卵を、イチゴかブドウのプラスチックの容器に入れて毎日にらめっ…