のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

日々の暮らし-感じたこと

お月様と暦のこと

薄雲がかかり始めた空の向こうに、月が登り始めた。 もうすぐ満月のようです。 満月の夜のお月様は本当に明るくあたりを照らすが、 お日様が登っていらっしゃるときのお月様は、とても控えめ。 陰に日向に私たちを見守ってくれているお月様は、なんだかお母…

明け六つ

日の出とともに、ハンターのセルを回す。 心地よい振動が始まる。 明治の頃、新暦に変わって暗いうちに起きるのになかなか慣れなかったと聞く。 その昔は、日の出を「明け六つ」とよび、日の出に合わせて時を変えていたという。 ■明け六つ 日の出から日の入…

子守歌を聞きながら

季節の移り変わりの美しさの中で、 小さな生き物たちの命が終わる。 ちょっとした偶然 そしてもって生まれたであろう運 世代をつなぐ役割を果たし、命はつなげたのか。 誰かに守られて、導かれたのか。 この場所のどこかに いまは、ぐっすりと眠りについてい…

KOKUN

植物たちは、香りで話をしているという。 上橋菜穂子さんの新作「香君(KOKUN)」を読み終えた。 動くことのできないものたちは、香りで友を呼び話をする。 また、傷つけられると助けを呼ぶ お互いにすべての生き物はつながっている。 一人歩いていると、ふっ…

ポケットいっぱいの宝物

小さなころ 外から帰るとポケットにいっぱいの宝物 あるときはいろんな形の石だったり あるときはまあるいドングリだったり あるときは道の片隅に捨てられた古いテレビの真空管や抵抗だったり あるときは電信柱の。。。。 小さなまあるい石を見ると思い出す。

静かにびっくり楽しいな

トンボを見ると そっと近づいてみたくなる。 そっと、そっと、指を回しながら近づいてみる。 ぐるぐるぐるぐる回しながら。 キラキラ輝く虫が気になる。 そっとちかずいて、挨拶してみる。 こんにちわと挨拶してみる。 ふらふら長い脚のザトウムシ 目が見え…

森の音を聞いてみよう

しばらく続く、つづら折れの急登がつづいた。 「カナカナカナ」「カナカナカナ」薄暗い林にヒグラシの鳴き声がこだまする。 遠くからカエルの声が合わさり、時折、小鳥が歌を奏でる。 まるで森の演奏会に来たようだ。 ちょっと一休みして、森の演奏会を聴く…

色探し

いったん国道まで下がり、桂の門番に挨拶をし。一本東側の登山口、石徹白(いとしろ)口をたどることにした。 先祖は、色に様々な名前を付けてくれた。 芽吹きの色だけでも、様々な色の名前がある。 ■柳色(やなぎいろ) 初夏の柳の葉色を思わせる明るい黄緑…

新年の武奈ヶ岳「歩いていくみち」

どこまでも続く道をみると どこまでも歩いて行きたくなる。 旅の醍醐味は、いろんな風景に出会え たくさんの人と出会え 非日常体験との出会い たくさんの記憶の引き出しをつくること 失敗したり、辛かったことのほうが良い思い出になっている たまに思い出し…

新年の武奈ヶ岳「山眠りに入る」

「山眠る」という俳句の季語があるが、冬の山に入ると、まさに、山が眠っているということを実感する時がある。 何も考えずにただ森の中に佇み、じっとしていると、感じる心が敏感になるのかもしれない。 色とりどりで賑やかで、生命に満ち溢れていた世界が…

錯覚

新緑の森散歩の一つの楽しみは、木々の芽生え、変身を感じ、生命の息吹を感じること。 ときどき、私たちの過ごしている時間と、木々達が過ごしている時間はすこし違うのかもしれないと思うことがある。 私たちの時間は少し早すぎるような気がする。 命が生ま…

大切な時間

窓を開けると、晴れ渡った空が大きく広がっていた。 光輝く森 みんな目を細めて空を見上げる。 気持ちいいねー だんだん気温が上がってくると、落ち葉の上に寝転んで、 幸せのにおいに包まれた。 のんびり。 のんびり。 なんにもしない、いちにち。 大切な時…

地に眠ること

夏、大輪の花を咲かせた蓮は地に帰ろうとしていた。 暗い暗い地の底に帰ろうとしていた。 大空に精を放ち、精一杯に生き抜いたものたちは 屍のごとく横たわる。 一人、また一人と力尽き、横たわる。 暗い地の底から響く、力強い鼓動を聞きながら静かに横たわ…

感じ考える事

うだるような昼間の空気が、森息吹で次第に冷やされた深夜二時過ぎ 闇の中でひっそりとこの世に生を受ける花がある。 花が日間前に開くのは明け方で、昼過ぎには閉じてしまうという。 一日目は、生を受けたことに感謝をし 二日目は、仲間の無事を感謝をし 三…

秋の思い出

変化の季節は美しい。 毎年毎年訪れる変化の時だけど、毎年違う景色があることに最近気がつくようになりました。 美しいけれど儚い出会いは一期一会 相手を思い、関心を持てば、いろんな姿が見えてくる。 それは恋心と同じこと。 森に恋し、草木を愛で感じる…

黄昏時(たそがれとき)

誰そ彼と われをな問ひそ 九月の露に濡れつつ 君待つわれそ 「万葉集」第10巻2240番 日が沈み、暗闇が這い上がってくるにしたがい すれ違う人の顔は見えなくなってくる。 もしかして、今すれ違った人はこちらの者ではなく、あちらの者 追剥かもしれないし、…

逢魔時(おうまがとき)

闇が今よりずっとずっと濃かったころ 闇が近づいてくる時間のことを人は「逢魔時」と呼んだ。 匂いが変わり 音が変わのを感じる時 禍禍しい物の怪の世界とつながる時間 人は第六感を感じやすくなるのかもしれない。 木々が話はじめ 地からはい出た闇がそらを…

この夏に出会った虫の思い出

虫って好き? 虫って嫌い? あなたはどっち? 地球でいちばん繁栄している生き物 最近では食糧不足を救うのは昆虫だとか新聞に載っていた。 牛一頭とコオロギの栄養 牛一頭が育つのに投下されるのに使われる飼料や水 同じ栄養(エネルギー)を得るのに使われ…

変化の色、葉緑素

光から自分の生きる糧を作りだす能力を授かった生物 その能力を人は光合成と呼び、葉緑素がその源であるという。 この不思議な仕組みは、一年ごとにその仕組みを更新する。 春、新芽が芽生え、体内から葉緑素を葉に展開す。 夏、せっせと自分の身体を作り、…

雨上がり

朝から降り続いていた雨が止んだ。 ゆっくりと天気が回復していく。 雲が流れていき次第に青空がのぞいてくると天から光が下りてくる。 光と雫が手をつなぎ、キラキラ、キラキラ輝き始める。 一筋の風が吹くいた。 空からぱらぱらと雫の星が降り注ぐ。 誰か…

立冬:山茶花始開

立冬を迎えるころ、山茶花の花が開き始め はらりはらはらと、花筵を敷き詰める。 ブーンと、大きな羽音が響き、見上げると大きな大きな スズメバチが、花から花へと忙しそうに飛び回る。 ほとんど花がなくなったこの季節 冬ごもりの巣を作り、貴重な蜜源とも…

小さな粒

空から光が注ぐ時、光と影が交差する。 光は小さな粒 小さな小さな粒の子供 粒子が手を繋いでできているという。 粒子は、恥ずかしがり屋の子供で いつもはひっそりと隠れているけれど 誰もいない気持ちのいい朝にでかけてみると 時々会えることがある。 そ…

向こう岸

雨上がりの朝、窓をあけると深い霧が立ち込めていた。 山から里へ 北から南へ 季節はゆっくりと深まるころ、向こう岸への扉が開くことがある。 それは数年に一度、こちらの岸と、あちらの岸の時間が合わさる時。 向こう岸の声を聞くには、霧が晴れないうちに…

山の呼吸を感じる時

森は小さなマメガキがたわわに実り、里山は実りの秋真っ盛り。 今年の里山は、沢山のどんぐりが大豊作でした。 森の動物達も安心でしょう。 ドングリは「成り年」と「不成り年」があり たわわに実る年と、不作の年を繰り返す。 それは山が呼吸をしているかの…

秋近づく

野菊が咲き始め、里山にも秋が近づいてきたことを知らせてくれ 騒がしかった森は、ゆっくりと静かな時を迎えようと準備を始めてる。 日一日と日は短く、夜は長くなり季節は深まり あでやかだった森の色は落ち着いた色合いに衣を替えていく。 気の早い雪のせ…

さんぽ

朝ゆっくりの散歩に出ませんか。 四季折々の風景を楽しみながら、ゆっくりと深呼吸 かけ足ではだめだよ。 ゆっくりだよ。 そう、ゆっくり歩くとたくさんの命のいとなみが見えてくる。 そんな気がする。 小さな、小さなシジミチョウに出会ったり。 朝日の輝く…

寝床さがし

秋風に誘われて里山を歩く 生き物達は冬ごもりの準備に忙しい。 蛙は暖かい地面の中へ 心地よい場所をさがしてあっちへこっちへ。 トカゲは、衣を脱いで冬眠前のおしゃれによねんがない。 どこを寝床にするかで生死を分ける大事な選択 じっくり寝床を探しま…

里の秋深まる

涼やかな秋風に、小さな鈴が鳴る。 チリ チリ チリリン 秋の鈴。 キチキチキチ キチキチキチと百舌の高鳴き秋の声 チチ、チチ セキレイも加わって、秋の歌声大合唱。 ツバメが去り コウモリもどこかに消えた秋の空 日が短くなりましたねと、出会う人にあいさ…

水始涸(みずはじめてかるる)

秋分の末候、水始涸 田の水を抜き、稲刈りの準備を始める。 八十八の手間をかけ、まごころを注ぎ込んで育て上げた米が もうすぐ収穫となる。 我が子と同じ手塩にかけての稲刈りは、とてもうれしいものだと思います。 黄金色に輝き始め、風になびく田んぼを見…

ふしぎふしぎ

身体の色を変えることができるんだ、しかも全く違う色に変わっている。 緑と草色。 Photo恵ちゃん もしかして、赤とか青にもなれるの? そんな訳ないか(^_^) でもね、色の変わる仕組みが分かったら、人は忍者になれるかもしれない。 忍者は飛んだりはねたり…